2020 Fiscal Year Research-status Report
初年次教育プログラム学生スタッフの参画意欲の実態調査
Project/Area Number |
20K02952
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
中沢 正江 京都産業大学, 共通教育推進機構, 助教 (80779190)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学生スタッフ / 参画意欲 / 初年次教育 / 学習支援 / ファシリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
初年次教育に関わる学生スタッフの役割は初年次教育プログラムごとに異なっていると考えられる。本研究では、第一に、主に文献調査によって、各大学・各学部の初年次教育の学生スタッフの役割の相違点と共通点を明らかにする。第二に、学生スタッフ制度・運用実態について、主にヒアリング調査によって、明らかにする。第三に、学生スタッフの参加意欲の実態について、第一の類型と第二の制度・運用実態とを関連づけながら分析し、明らかにするものである。 2020年度については、COVID-19(パンデミック)の影響により、予定していたヒアリングなどを2021年度に後ろ倒しし、文献調査のみに絞って調査を実施することとなった。 学生スタッフの運用形態には、2年次以降の正課プログラムと連動した『単位取得型』(実習・演習などの形で授業支援の活動が科目化されているもの)、貢献意欲のみによる『ボランティア型』(初年次生と関わりを持ちたい、授業運営スキルを身に付けたいなど)、TA等の制度を準用した『給与型』の 少なくとも3種がある。今後、これらの3種の運用形態を前提とし、上述、第二の点である、学生スタッフ制度・運用実態についてヒアリングを進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19に関連し、大学教育の実施形態が大きく様変わりしてしまったため、予定していた学生スタッフや、学生スタッフへの支援を実施するスタッフへのヒアリングを当初の計画通りに実施することができず、計画そのものを見直しする必要があった。 一方、初年度は文献調査と並行したヒアリングを予定していたため、ヒアリング調査部分を大幅に建て直ししつつ、文献調査に関して実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
予定が遅延した点は、学生スタッフおよび学生スタッフ支援を行うスタッフ(教職員)へのヒアリングである。初年次教育プログラムも従来の方式と異なる方式で実施せざるを得ない状況に至り、対面演習型ではなく、オンライン(リアルタイム型・オンデマンド型・ハイブリッド型)での実施も増加している。これにともない、学生スタッフの初年次生への関わり方や、モチベーションにも大きな変化があっただろうと予測される。オンライン化されたプログラムについては、オンライン化で関わり方やモチベーションが変化した部分についても着目した質問項目を設定すること、また、学生スタッフとしての関わりが、オンラインおよび対面である学生スタッフ、オンラインのみの学生スタッフ、対面のみの学生スタッフ、など、学生スタッフの経験したプログラムの実施形態についても予め整理を行った上でヒアリングを実施する。ヒアリングの実施形態については、対面のみではなく、オンラインでのヒアリングを活用しながら2021年度は研究を推進する。
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Causes of Carryover |
ヒアリング計画の建て直しに伴い、予定通りのヒアリングデータ(音声)の収集や収集したヒアリングデータのテープ起こし(人件費)の執行が叶わなかったため。 翌年度については、先に記述した通り、オンライン(zoom)を活用したヒアリング調査を併用し、対面調査が叶わない状況下でもヒアリングを実施し、データの収集および収集したデータのテープ起こしなど、後ろ倒しとなった部分を翌年度予定分と合わせて執行する。
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