2022 Fiscal Year Annual Research Report
算数障害中核的症状への早期介入プログラムとトレーニングアプリの効果
Project/Area Number |
20K03028
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大羽 沢子 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (60846244)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 雅彦 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252819)
小枝 達也 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, こころの診療部, 部長 (70225390)
前垣 義弘 鳥取大学, 医学部, 教授 (80252849)
福崎 俊貴 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80838764)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 算数障害 / トレーニングアプリ / 評価 / 数的基礎力検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、算数障害(計算処理システム=①数値情報処理、②数的事実の学習、③正確または流暢な計算の実行に障害がおこる)が疑われる児童を対象に、これら3つの領域を指導するプログラムとして、トレーニングアプリを完成させるとともに、その効果を検討することを目的とした。最終年度の2022年度は、前年度コロナ感染拡大の影響から事前事後の評価、およびトレーニングの方法や内容を家庭用に変更したものを改良して使用した。 対象:「算数障害が疑われるか算数学習に困難を感じている通常学級に在籍する募集時小学1年から2年生までの児童で、本人・保護者の同意を得られたものとした。 研究デザイン:非盲検ランダム化比較試験であった。方法:参加者は申し込み後、2つのコースに割付られ、Aコースは事前評価の後すぐにトレーニング(1か月)が始まり、Bコースは事前評価後1か月待機して、事後評価を受けた後に、トレーニングに参加することができた。参加者は42名、事前事後評価・トレーニングのすべてのデータがそろっているものはAコース名13名、B12名コース名であった。 結果:実験群のたし算と数の系列の正答率が、対照群よりも有意に高かった。数量とひき算には有意差はなかった。アンケートでは、簡単な問題だがスラスラできるようになったので、トレーニングが継続できた、算数学習に前向きに取り組めるようになったという意見があった。一方、問題が簡単すぎてあきた、アプリの不具合でやる気がなくなったなど、アプリの改良点を指摘するものもあった。この成果を生かして、次年度は中学年・高学年向けの内容を加えたアプリの改良に取り組む。(課題番号23K02570)
|