2020 Fiscal Year Research-status Report
コンセプトマップによる学習成果可視化のための評価指標の開発とウエブシステムの構築
Project/Area Number |
20K03177
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田口 真奈 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (50333274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺田 義和 自治医科大学, 医学部, 講師 (10582588)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 教育工学 / 学びの可視化 / 評価ツール / コンセプトマップ |
Outline of Annual Research Achievements |
大学の授業や準正課活動においては、知識獲得に加えて、あるいは知識獲得以上に学生自身の気づきや興味関心の広がりを目的とした教育プログラムが多数、提供されている。こうした教育プログラムではその評価にレポートがよく用いられる。レポート評価は、ある問題について焦点を絞って論述するものであるため、深い理解がなされているかどうかを判断することが可能である一方、狭い範囲の理解しかはかることができない。広い範囲についての概念理解を直接可視化するための手法としてコンセプトマップをあげることができる。本研究の目的は、すでに学習ツールとしての効果が実証されているコンセプトマップを量的指標で評価するための指標を考案し、コンセプトマップによる学びの可視化を容易にするウェブシステムを構築することである。 レポートに代わる学びの可視化のための評価手法は、特にオンライン授業やハイブリッド型授業が全世界的に実施される中にあって、よりその重要性が増している。なぜならば、オンライン授業の実施にあたっては、学生が何を学んでいるかを明確に把握し、それへのフィードバックが毎回の授業において必須であるからである。当該年度はコンセプトマップの質的特徴を直接得点化する指標を考案する予定であったが、オンライン授業の実施方法やその課題についての考察を深めるにとどまった。 本研究構想時には、対面での授業時において記入されたコンセプトを以下にデータ化するかという観点での工夫が必要であったが、コロナ禍で大きくICT化が進んだことから、今後は授業においてもBYOD化などが進むことが予想される。そうした事情を踏まえて、学びの可視化のための手立てを考えていくことが重要であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍を原因とし、当初予定していた実践、研究、いずれも実施ができず、コンセプトマップの指標化についての研究が進捗しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン授業の在り方についての検討を1年間おこなってきたため、今後の対面とオンラインの組み合わせの授業についての検討はできている。今後は、そうした環境下での新しい評価の手法のひとつとして、コンセプトマップをどのように評価していけばよいのかについて検討していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍を原因とし、当該年度に予定していた研究がすすめられなかったが、研究期間の延長を見据えて次年度に、今年度予定していた研究を行う予定である。
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Research Products
(2 results)