2022 Fiscal Year Research-status Report
多職種のためのシミュレーション教育手法を用いたアセスメント力UPプログラムの構築
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20K03181
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Research Institution | Hirosaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
福岡 裕美子 弘前医療福祉大学, 保健学部, 教授 (80369280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 英明 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60424008)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多職種連携 / 高齢者ケア / 同一事例 / アセスメントセミナー |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は高齢者ケアに携わる多職種がアセスメント力をアップするためのプログラム構築に示唆を得ることを目的とし、高齢者ケアに携わる多職種が同一事例をどのようにアセスメントするのか、オンライン(Zoom使用)にて「多職種連携アセスメントセミナー」を2回開催した。第1回目は、2021年度Web調査「多職種連携に関する実態調査」時に今後の調査に協力する意向のあった13名のうち、3名から参加協力を得て令和4年6月に開催した。第2回目は令和4年10月に、青森県五所川原市の五所川原市介護事業者連絡協議会とタイアップし実施した。協議会会員の施設へ宣伝チラシを配布し、参加者を募集し14名から参加協力を得た。さらに、機縁法で4名から個別参加協力を得た。2回のセミナー参加者および個別参加者には、事前に架空事例をメールで配布し、架空事例の中で①まず、気になったところ、②さらにほしい情報、③架空事例に関わっているワーカーに取ってきてほしい情報を考えてきてもらい、セミナー当日のワークの中あるいは聞き取りの際に、考えてきたことを自由に発言してもらった。すべての参加者からの同意を得て発言内容を録音・録画しデータとして収集した。この2回のセミナーおよび個別に参加した職種は、主任介護支援専門員、訪問看護師、管理栄養士、社会福祉士、保健師、薬剤師、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、理学療法士、介護職の11職種だった。 各専門職は自らの専門分野の視点でアセスメントを行っていた。多くの参加者から、職種が違うとアセスメント視点が全然違うことを改めて感じたということが得られた。また、他の専門職の視点が勉強になったことや多職種の目線で情報収集し連携を取ることがよいサービス提供につながるということが述べられていた。得られたデータの分析をさらに進めることで、アセスメント力の育成に示唆を得ることができるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究当初から新型コロナ感染症感染拡大のため研究の進捗は遅れていた。現在ほぼ1年遅れで研究が進行している状況である。本研究の研究対象者がいる青森県内の新型コロナ感染状況が落ち着かないため、研究対象者は本務(在宅高齢者のケア)に追われており、参加者は予定通りに集まらない状況は変わらなかった。さらに福祉系の職種は研修等がすべてオンラインに切り替わっていることから、令和4年度はワークショップをオンラインで実施するための方法を検討し実施することができた。 現在ほぼ1年遅れで研究が進行しているが、令和3年度は多職種連携・協働のWeb実態調査を実施し実態を把握することができた。その結果を研究協力者(要望のあった協力者)へ簡略化した報告書を作成しメール添付にて報告することができた。令和4年度は同一事例を用いたセミナーを開催して、多職種のアセスメント視点を把握し、データ収集することができた。詳細な分析は今後進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ1年遅れで研究が進行しているが、令和3年度は多職種連携・協働のWeb実態調査を実施し実態を把握することができた。令和4年度は同一事例を用いたセミナーを開催して、多職種のアセスメント視点を把握し、データ収集することができた。令和5年度は研究計画の基、データ収集した多職種のアセスメント視点の分析、同一事例を用いたアセスメントセミナーに参加した職種に、その後、ワークショップで得たことを、日々のケアに役立てているかヒアリングを実施する予定である。参加者は個々のアセスメントに不足な点に気づくことができたので、その後、実践の場で活用することができているのではないかと考える。参加者にヒアリング実施することにより、その内容を明らかにできると考える。さらに、多職種のためのアセスメントセミナーを手軽に開催できるように、開催方法について小冊子を作成し青森県内の介護サービス事業所へ配布したいと考えている。こうした手法について小冊子を手掛かりに、各専門職が抱えている事例を各事業所内で検討できるのではないかと考えている。
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Causes of Carryover |
1.当初研究計画では令和3年度に対面でのワークショップを計画していたが、新型コロナ感染症感染拡大状況が落ち着かないため、令和4年度はオンラインワークショップに切り替え2回開催した。 2.当初計画からほぼ1年遅れて計画が進行しているので、令和5年度はアセスメントセミナー参加者へのヒアリングおよび、多職種のためのアセスメントセミナーの開催方法について小冊子の作成と配布を実施したい。
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