2020 Fiscal Year Research-status Report
ラーニングアナリティクスを活用したオブジェクト指向プログラミング教育支援システム
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20K03265
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
村田 美友紀 熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系情報セキュリティグループ, 准教授 (50290838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
掛下 哲郎 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (10214272)
大月 美佳 佐賀大学, 理工学部, 講師 (20315138)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ラーニングアナリティクス / プログラミング / e-learning / 穴埋め問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,これまでの研究成果を論文として発表するとともに,新たに以下の研究に取り組んだ.(1) Java用のプログラミング教育支援システムを動作させるための基盤環境の構築.(2) 与えられたJavaソースコードをXML形式に変換するプログラムの開発.(3) Javaプログラムの実行状況を表現するためのトレース表の作成.(4) Javaプログラムに対する穴埋め問題の作成. このうち,(1)については,Moodleのバージョンアップ等により完了した. (2)については,Java Parserを活用してJavaソースコードの構文解析を行い,構文解析木を走査することで実装した.実装の過程では,スタック等を活用してステップ番号の自動生成や,文との対応付けを自動化した.また,その成果を論文にまとめて国際会議に投稿した. (3)については,インスタンス毎にトレース表を分割する方針を採用し,インスタンス間のメッセージ送信や,インスタンス変数,ローカル変数等の値の変化を表現できるように,構造化プログラムのみに対応していた従来のトレース表を拡張した. (4)については,対象となる授業(プログラミング演習Ⅲ)のシラバスに穴埋め問題を活用した演習を盛り込んだ.さらに,問題難易度を初級・中級・上級に設定し,12種類のデザインパターンに対応したJavaプログラムを用いて,穴埋め問題を作成し,その成果を論文にまとめて国際会議に投稿した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プログラムからXMLファイルの自動生成機能は実装できたが,トレース表の表現方法についての検討について時間を要したため,トレース表のXMLファイルの自動生成機能の実装が未着手である.このため,令和3年度に予定していたpgtracerによる運用実験の実施を延期せざる を得なくなった. 問題についての検討,作成は予定通り進んでおり,手動で作成した穴埋め問題をmoodleのテスト機能を使って学生に提供できることから,作成した問題に対する評価検討は実施できる見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
トレース表からのXMLファイル自動生成機能については,トレース表の表現方法が確定しており,これから実装に着手する.また問題表示機能についても実装を行い,令和4年度におけるpgtracerによる運用実験を目指す.穴埋め問題については,令和3年度のmoodleのテスト機能を利用した問題の提供については,学生への成績の分析やアンケートを通して評価を行う
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Causes of Carryover |
本年度は,新型コロナウイルス感染症の影響により,参加予定の学会のほとんどがオンライン開催となったため,旅費が不要となったことから,次年度使用額が生じた.今後開催予定の学会への旅費として使用する予定である.
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Research Products
(3 results)