2020 Fiscal Year Research-status Report
Introduce and Evaluate .b Program, a UK Mindfulness Program for Japanese Children
Project/Area Number |
20K03332
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
芦谷 道子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70452232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 靖 関西医科大学, 医学部, 研究員 (00865769)
山本 和美 関西医科大学, 医学部, 研究員 (30838149)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マインドフルネス / 子ども / .bプログラム / 予防教育 / 効果評価 / 指導者養成 / 生理指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
英国MiSPで開発された子どもを対象としたマインドフルネス・プログラム「.b」の指導者養成のため、英国から講師を招聘する予定であったが、新型コロナ感染拡大のため講師の渡航が叶わず、指導者養成のTeach.bは1年延期となった。 そこで今年度は、さらに指導用資料を充実させるため、サブテキストの翻訳作業や字幕付け作業を進めた。また、校長、教師としてマインドフルネスを学校教育に取り入れる取り組みを行っているKevin Hawkins著”Mindful Teacher, Mindful School”の翻訳を開始し、マインドフルネスを学校教育に取り入れる形についての理解を深めた。 また、次年度Teach.b開催に向けて、招聘予定であった英国MiSPの指導者と密に連絡を取り、コロナ禍において講師招聘が叶わない状況においても、Teach.b実施が可能となる形態についてディスカッションを重ねた。そして、筆者ら日本の講師陣がMiSPの指導を受けながらTeac.bを実施する可能性や、オンラインでの実施可能性について検討した。日本の講師陣が一層スキルを高めるため、オンラインでの英国Teach.bに補助として参加したり、英国Teach.bのビデオや音声情報をもとに、独自の日本版指導テキストを作成した。 さらに、研究代表者が、依頼のあった高校1校の部活動にて.bプログラムを先行実施した。42名の対象者を2グループに分け、9月末~3月にかけ、週1回、10回分のレッスンを実施し、質問紙と生理指標による効果評価を行った。対象者からは「落ち着きが出て幅が広がった」「試合などで使える」「続けると幸せになれそう」「自分のことを知れた」といった肯定的な感想を得ることができ、生理指標でストレス低減の有意な効果が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において英国より講師を招聘できず、指導者養成ワークショップが1年延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、.bプログラムを主催する英国Mindfulness in Schools Project (MiSP)より講師を招聘し、英国で実施されている4日間のTeach .bを実施する(8月)。その後小グループでの月に2回程度の自習の機会を設け、2日間のワークショップを実施し(12月)、.bプログラム指導者をわが国で養成する。 指導者候補は全国で公募ずみ(約40名)であり、高校生に実施予定の候補者が数名確定している。 指導者教育を受けた.b Teacherが、各自のフィールドで高校生を対象に10週間の.bプログラムを実施し、実施可能性及び効果について自己記述式質問紙による評価を行う。 プログラム参加対象者は、クラス単位、部活などのグループ単位、希望者のみも可とする。 調査票の各項目について統計解析を行い、プログラムの有効性を評価する。またこれらの結果とMYRIAD Studyで得られた結果とを比較することにより、今後の本邦でのプログラムの展開や必要となる試験等についての検討を加える。プログラムの有効性が確認できれば、プログラム実施の対象校を広げ、広範囲での実施継続を検討する。 2020年度に実施した高校でのプログラム実施を継続し、継続的なフィールドの見守りがどのような効果を及ぼすかを検証する。 新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、オンラインでの実施も検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において英国から講師を招聘できず、指導者養成ワークショップが1年延期となったため。
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