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2023 Fiscal Year Research-status Report

心理的危機のアート表現と展示プログラムによる若年者自殺予防対策

Research Project

Project/Area Number 20K03457
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

大塚 尚  東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (60735075)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 穴水 幸子  東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (60255544)
古川 真由美  東京大学, 相談支援研究開発センター, 特任専門員 (80747519)
高野 明  東京大学, 相談支援研究開発センター, 教授 (50400445)
藤原 祥子  東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (80632405)
榎本 眞理子  東京大学, 相談支援研究開発センター, 講師 (40632394)
伊藤 理紗  東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (10832983)
鬼塚 淳子  東京大学, 相談支援研究開発センター, 特任助教 (90585613)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordsアート / 表現 / グループ / 自殺対策 / 青年 / COVID-19 / ワークショップ
Outline of Annual Research Achievements

2023年度の研究成果は大きく分けて4つある。
1つ目は、アートワークショップの実施である。まず2023年8月から9月に、『デッサンによる自己理解と自己表現』を行い、全5回延べ30名超の大学生・大学院生が参加した。結果として表現活動により自己理解が深まったなどの回答が得られた。さらに、2023年12月に、『現代日本画家によるインスタレーション』を行った。学生や一般市民合計100名超が制作過程や作品鑑賞に参加し、心身の健康や人間の実存における表現や遊びの意義について、多くの好意的な自由記述式回答が得られた。この制作過程の動画は、東京大学相談支援研究開発センターのウェブサイト上で一般向けに広く公開した。この2つの研究成果は、2024年度中に第43回日本心理臨床学会と日本精神神経学会多職種連携フォーラムで報告予定である。
2つ目は、学術雑誌での成果公表である。先行調査として行ったアート表現グループの事例研究を、2023年7月に箱庭療法学研究36(1)にて公刊した。
3つ目は、一般向け書籍での成果公表である。先行調査のグループの成果と、インタビュー調査を行ったアート展『クロマニンゲン展』の取組みをまとめ、共著『描く、観る、演じる アートの力』(三元社)を公刊した。また、この内容を2023年12月に一般市民向けの公開講座『東京大学高度教養次世代セミナー』で発表した。
4つ目は、関連団体との連携や活動の視察調査である。『自殺予防と自死遺族支援・調査研究研修センター』などの関連団体と定期的に会合を行い、自殺対策やアート活用の課題を検証した。加えて、『第13回クロマニンゲン展』への訪問調査と、障害者福祉にアートを用いた実践を行っている『工房まる』の視察を行い、関係者との意見交換を通じて今後の研究方針と課題の共有を図った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

COVID-19の感染拡大が続いた影響により、2022年度まで大学内での対面参集での活動が制限される状況が続いたため、研究計画の全体的な進捗が後ろ倒しとなっている。これまでの成果報告や、関連団体の取組みを通じた課題検証、複数のワークショップの実施、新たに追加したいくつかの研究の進捗状況と合わせ、「やや遅れている」と判断する。

Strategy for Future Research Activity

今後は以下の計画を進めていくことを予定している。

・COVID-19感染拡大と大学内での活動制限の影響に伴う研究計画の全体的な遅れのため、研究期間を1年間延長して2024年度も引き続き研究を遂行していく。
・当初予定していたアート表現グループについては、2024年6月頃から約半年間の計画で実施できるよう、所属機関の倫理審査申請を終え、準備を進めている。今後参加者を募集し、学生相談所利用者を対象とした継続グループを実施し、アート表現や他者との創造活動が、自己感や心身の状態に及ぼす影響を明らかにしていく。
・アート表現グループの実施後、表現された作品の展示を実施し、作品鑑賞による鑑賞者の情動体験への影響等を検証することを予定している。
・2023年度に実施したアート表現ワークショップの研究成果を、2024年度中に日本心理臨床学会の自主シンポジウムや日本精神神経学会の多職種連携フォーラム等で公表することを予定している。

Causes of Carryover

COVID-19感染拡大に伴う対面活動の制限により、研究計画全体が後ろ倒しとなったため、2024年度も1年間延長して研究を継続することとなった。2024年度はアートグループの実施、成果発表などに経費を使用することを予定している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] アート表現グループから考える青年の心的危機への関わりと「自殺予防」2023

    • Author(s)
      大塚尚・古川真由美
    • Journal Title

      箱庭療法学研究

      Volume: 36(1) Pages: 3-15

    • Peer Reviewed
  • [Book] 描く、観る、演じる アートの力 : 芸術療法はなぜ心にとどくのか2023

    • Author(s)
      東大アートと精神療法研究会、渡邉慶一郎、大塚 尚、鬼塚 淳子、澤田 欣吾、小佐野 重利
    • Total Pages
      188
    • Publisher
      三元社
    • ISBN
      4883035808
  • [Remarks] 【the UT ART project】現代日本画家によるインスタレーション 制作動画と開催報告

    • URL

      https://dcs.adm.u-tokyo.ac.jp/scc/column/1350/

URL: 

Published: 2024-12-25  

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