2021 Fiscal Year Research-status Report
集団的アプローチにもとづく漫画動画を利用したストレスマネジメント介入の評価研究
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20K03463
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Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
堀内 聡 比治山大学, 現代文化学部, 准教授 (20725999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 尚昌 久留米大学, 付置研究所, 准教授 (00454918)
岩野 卓 大分大学, 福祉健康科学部, 講師 (30782453)
瀧井 美緒 岩手県立大学, 社会福祉学部, 講師 (50846318)
青木 俊太郎 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60786416)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ストレスマインドセット / ストレスのメリット / コロナウイルス感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の流行により、大学生が新しいストレスに曝され、それに伴い質が異なるストレスの肯定的な効果を経験している可能性がある。令和3年度は、大学生が経験しているストレスとその肯定的な効果に関するエピソードを引き続き収集した。18歳から24歳の大学生420名を対象としたオンライン調査を2022年1月30日から2月1にわたって実施した。420名のうち、男性と女性はそれぞれ210名であった。参加者の居住地域は、関東地方(42.1%)、近畿地方(21.4%)が多かった。コロナウイルス感染症の影響性に関して、コロナウイルスの影響で対面授業がない期間があったと回答した参加者は63.3%であった。部活動をしている参加者は137名であり、コロナウイルスの影響で部活動の自粛を求められたり、活動を禁止されたりした期間を経験したのは71.5%にのぼった。また、サークルに属している参加者は120名であり、コロナウイルスの影響でサークル活動の自粛を求められたり、活動を禁止されたりした期間を経験したのは56.7%にのぼった。大学生が経験しているストレスは、313名から回答が得られた。このうち、45名(14.4%)からはコロナに関連するストレスについての回答が得られた。主な内容は学校に行けないこと、友人に会えない/友人を作れないこと、部活動や課外活動などが制限されたことが挙げられていた。ストレスのメリットについては、これまでに認められていた6つの効果(ストレス耐性の上昇、他者との関係の深化、自分や他者に関する気づき、スキルの獲得、成功体験)とほとんどが同じであった。新型コロナウイルス感染症の流行により、大学生が新しいストレスに曝されているものの、ストレスの肯定的な効果はコロナに関連するストレスとそうでないストレスで大きく異ならない可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度は、前年度に引き続き、漫画動画を利用したストレスマネジメント介入プログラムの作成に向けた準備として、ストレスの肯定的な効果に関するエピソードを集める作業を進めることができた。新型コロナウイルス感染症の流行により、大学生が新しいストレスに曝され、それに伴い質が異なるストレスの肯定的な効果を経験している懸念が生じたからである。特に420名という比較的多数の大学生を対象とした調査を行い、ストレスの肯定的な効果はコロナに関連するストレスとそうでないストレスで大きく異ならないという重要な示唆を得ることができた。その意味では、「予定通り進行している」という評価でもよいと思われる。しかし、研究計画を立てた際の予定と比較すると遅れていることは事実であり、あえて「やや遅れている」という評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の流行により、大学生が新しいストレスに曝されている可能性があったため、新しいストレスをコンテンツに含めるべきかを検討する必要があると考え、あえて調査を行った。新型コロナウイルス感染症の流行により、新しいストレスに曝されている大学生は約15%いるものの大多数ではないこと、ストレスの肯定的な効果に関しては、コロナに関連しないストレスのそれと大きく変わらないという重要な示唆を得た。これまでに収集したエピソードを検討して、漫画動画のコンテンツ作成の段階に進む。研究課題は順調に進めることができている。新型コロナウイルス感染症の流行によって大学生の生活が大きく変化したことにより追加で検討するべき事項が生じたこと、研究代表者の所属先の変更というイレギュラーな状況が生じたことを鑑みて、研究期間を1年間延長して対応する。
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Causes of Carryover |
従来の計画では、令和3年度は漫画動画を作成ことを計画していた。そのために、研究チームで作成した漫画動画をするアレンジするための委託料、漫画動画を作成するための研究打ち合わせ、および成果公表のための学会発表にかかる旅費を計上していた。コロナウイルス感染症の流行によって大学生のストレス、経験するストレスのメリットに大きな変化があるかを検討する調査を追加したため、これらの予定されていた経費を使用しなかった。1年間研究期間を延長することを見込んでいるため、令和4年度に漫画動画の作成を後ろ倒しして研究を着実に進めていく。
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Research Products
(1 results)