2021 Fiscal Year Research-status Report
Submanifold theory related to the twistor space of quaternionic symmetric spaces
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20K03575
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 真琴 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (30186332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 博 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (30385489)
大塚 富美子 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (90194208)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ツイスター空間 / 四元数ケーラー構造 / ラグランジュ部分多様体 / 複素2平面グラスマン多様体 / 法線叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) まず、複素射影空間内のラグランジュ部分多様体Mで、特に単位法ベクトル場Nに沿って「平行移動」した時、ラグランジュ部分多様体の1パラメーター族ができるための条件を明らかにした。断面曲率が一定である「実空間形」内の主曲率が一定である「等径超曲面」は平行移動しても「等径超曲面」であり、複素多様体で正則断面曲率が0でない定数である「非平坦複素空間形」の実超曲面で、重要なクラスである「ホップ超曲面」も、平行移動しても「ホップ超曲面」であることが知られている。(2) 次に、複素射影空間内のラグランジュ部分多様体とその単位法ベクトル場に対して、その複素2平面グラスマン多様体内に構成される「法線叢」が4分の1次元の(複素構造と四元数ケーラー構造に関する)全実部分多様体となることと、ラグランジュ部分多様体Mと単位法ベクトル場Nが(1)の条件を満たし、Nに複素射影空間内の複素構造Jを施した単位接ベクトル場JNが、MのN方向の形作用素の固有ベクトルであることが同値であることが分かった。これは、先行研究の「ホップ超曲面」に関する結果のアナロジーとも考えられるが、後者の場合、その固有値は(実超曲面の基本方程式であるコダッチの方程式から)自動的に定数であることが分かっているが、前者について一般には定数ではないことが分かった。(3)そして、(1)や(2)をみたす複素射影空間内のラグランジュ部分多様体(の1パラメーター族)は、複素2平面グラスマン多様体の(四元数ケーラー構造に関する)「ツイスター空間」の「水平部分多様体」から構成できることが分かった。さらに特別な場合として、球面内の向きつけられた超曲面から、上記のラグランジュ部分多様体が構成できて、この超曲面が「austere かつ形作用素が非退化」のとき、極小かつ「線織」ラグランジュ部分多様体が作られる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度2編の論文が出版されたが、他に複素双曲空間内のホップ実超曲面のツイスター理論による構成に関する国際共著論文を1編投稿中である。上記の研究実績の概要で述べた論文については執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の研究をさらに進めて行くために、複素2平面グラスマン多様体の「全実」部分多様体の合同性について調べるのと共に、興味深い具体例の構成を目指す。さらに、関連して複素2次曲面のラグランジュ部分多様体を詳しく調べることにより、球面の超曲面に関する未解決問題の解決を目指していきたい。
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Causes of Carryover |
研究協力者である韓国・全南大学校の Cho 教授とは、例年相互訪問し研究打ち合わせを行ってきたが、今年度も Covid19 の為に直接会うことができず、旅費を使用できなかった。次年度こそ、科研費の旅費により訪問し、研究を進展させていきたい。
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Research Products
(5 results)