2020 Fiscal Year Research-status Report
Toward a solution of the Continuum Problem from the point of view of %% set-theoretic multiverse
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20K03717
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
渕野 昌 神戸大学, システム情報学研究科, 名誉教授 (30292098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 拓史 神戸大学, システム情報学研究科, 准教授 (70468239)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Laver-genericicity / Loewenheim-Skolem定理の拡張 / 絶対性 / 反映原理 / 定常性の反映原理 / 竹内の公理 / Hamburger 仮説 / Rado 仮説 |
Outline of Annual Research Achievements |
集合論的多世界宇宙での,universe の妥当性の表明の一つと解釈できる,反映原理と,universe 上の絶対性を,導く,Laver-generically large cardinal(s) の存在を主張する公理群に関する,研究成果を纒めた論文を二編発表した. Laver-generically large cardinal(s) の存在公理と,Hamburger 仮説,Rado 仮説の関係性の分析を mixed support iteration と呼ばれるテクニックの改良により行なった. また,ccc半順序に関する,Laver-generically large superhuge cardinal の存在から,故竹内外史が (彼の1971年の論文と1999年の論説で) 提唱した反映公理の variant が導けることを証明した.これらの結果は,Wroclaw (ポーランド), Toronto (カナダ) での online seminar, また,神戸で開催された集合論の online の国際ワークショップなどで発表した. 現在,これらの結果の意味付けに,大きな影響を及ぼすことになる,Laver-generically large cardinal の存在公理の定義可能性の問題に取り組んでいる (以下の,【今後の研究の推進方策】も参照).本研究プログラムの全体の構想は,これに関する結果の如何に大きくに依存することになる.Laver-generically large cardinal の存在公理が,非常に大きな巨大基数 (例えば I2 や I3 のようなほとんど矛盾と隣り合わせのようにも見える巨大基数) から出発して得られる定義可能な原理から導ける,という仮説を示すことを目論んでいるのだが,そのような主張が証明できれば,それは,非常に大きな巨大基数の存在を肯定するものもとなる,という解釈が可能であり,その意味で非常に重要な結果となるはずのものである (巨大基数の存在は,それより小さい (つまり無矛盾性の強さの弱い) 巨大基数の存在公理から独立なので,その存在に関する議論は,それの持つ性質の議論や,それと equi-consistent になる命題についての議論によるものでしか,あり得ない).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の準備段階で得られていた結果のいくつかを精査して発表することかできた.いくつかの,新しい研究結果も既に得られているが,Laver-generically large cardinal の存在公理の定義可能性の問題 (ultrafilter の存在に関する命題としては,従来の方法では特徴付けできないので,メタ原理としてしか扱かうことができない: 非常に大きな巨大基数の無矛盾性の強さを仮定することで,定義可能な原理と置き換えられる,という仮説を立てているがこれについてはまだ答が得られていない) など,この段階で答を得ていたい,いくつかの重要な問題が未解決のまま残っている.
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Strategy for Future Research Activity |
上の【現在までの進捗状況】で述べた,Laver-generically large cardinal の存在公理の定義可能性の問題は,解決しなくてはならない大きな問題の一つである.また,大きな巨大基数の存在する universe から出発して Laver-generically large cardinal の存在公理の成り立つモデルを作るときのキーとなる Laver 関数の存在や,その強制法による付加に関しては,superhuge, I2 などの非常に大きな巨大基数に関しては,まだ十分によく分っていないことが多いので,これについての状況の確認をする必要があり,この2つの問題の解決が,まず当初の大きな課題となる. それ以外にも,具体的にすぐに手の動く問題も多く残っているので,これらを詰めてゆくことを,大きな問題の研究と平行して行ない,手が止ってしまわないことを心掛けたいと思う.
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Causes of Carryover |
繰越は,Covid-19の世界的な感染状況のため,出張ができなかったため生じた.次年度でのCovid-19の感染状況に応じて,旅費,かつ/あるいは,研究集会のための予算として使用予定である.
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