2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of inovative device with non-destructive type for the slow extraction
Project/Area Number |
20K03993
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
下川 哲司 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (30837399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 寛之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 副主任研究員 (30601174)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遅い取り出し / 陽子加速器 / シンクロトロン / ビーム非破壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビームの遅い取り出しのための非破壊型静電セプタムを開発している。本装置は, ビームとの直接衝突が原理的に発生する従来型とは異なり、ビームの外周を囲むように多段電極が配置された構造を持ち、この多段電極の印加電圧を最適化することでビームの分離が可能な電場を形成する。非破壊型静電セプタムの試作機と、本装置の電場評価を目的として、細い電子ビームを入射してその曲げ角の測定により電場の間接評価を行うビーム分離試験機を開発し、測定結果と計算との良好な一致を確認した。形成する電場分布は、周回側には ビームを乱さないように電場が無く、加えてビーム を明確に分離する為に取り出し境界で粒子が受ける 力に大きな差をつける必要があるため、階段関数状 の電場分布が理想である。そこで、放電 の危険性から電極の間隔や数、印加電圧の上限など に制約を回避するために、電場磁場ハイブリッド型のビーム分離の検討も行った。ビーム進行方向に平行な電線を多数配置し、電場と直交す る磁場での補正力を新たに加え、電場と磁場のロー レンツ力の合力を階段関数に近づける手法である。しかしながら、漏れ磁場や構造上の課題があり結果として、電極の数、電極端部とビームまでの距離が重要であるということを再認識し、さらなる電極の(形状、数)の改良をすすめた。さらに、最適化された電場分布を用いたJ-PARC MR におけるビームシミュレーションへ反映し実用に向けての課題のあらいだしを始めた。また、水平・鉛直の両方向における電場評価を目的とした試験装置設計中である。また試験装置において、電場評価の分解能を決定する電子銃の改良も並行して検討を進めている。
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[Journal Article] 非破壊型静電セプタム試験機によるビーム分離実験と装置改良の検討2023
Author(s)
永山晶大, 原田寛之, 下川哲司, 佐藤篤, 山田逸平, 地村幹, 小島邦洸, 山本風海, 金正倫計
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Journal Title
Proceedings of the 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of JapanAugust 29 - September 1, 2023, Funabashi
Volume: 1
Pages: 526-530
Open Access
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