2022 Fiscal Year Research-status Report
A bottleneck-free data acquisition system for particle measurements
Project/Area Number |
20K04005
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
五十嵐 洋一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (50311121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智則 大阪大学, 核物理研究センター, 特任研 究員 (80612134)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | DAQ / データ収集 / 粒子線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては開発してきたストリーム型データ収集システムを実際の検出器システムに適用してデータを読み出す試みを行うことを目標に研究開発を進めた。 システムやソフトウェアの開発を進めることと並行して、実際の検出器に適用するために使用しているライブラリのバージョンやインストール方法の整理しストリーミングデータ収集システムを幾つかの検出器に適用出来るように整備を進めた。 開発においては、プロセス制御の手法を改良し個々のプロセスの状態を把握しやすくした。また、実際の検出器に適用するために実機のフロントエンドエレクトロニクスを読み出すサンプラー、データを決まった時間で切り出すサブタイムフレームビルダ、同じ時間に来た全ての検出器からのデータを集めてひとまとまりにするタイムフレームビルダ、そして基本のトリガープロセスとなるシンチレーションカウンターのコインシデンスをベースにしたオンライントリガーを行うフィルタプログラムの開発を行った。 開発されたデータ収集システムを用いて大阪大学核物理センターのスペクトロメーター Grand Raiden においてトリガーカウンターとドリフトチェンバーから成る検出器システムに対しストリーミングデータ収集を試みた。システムはうまく機能し、今までのトリガーベースのデータ収集システムに対し、およそ 40 倍の速度でデータ収集を行うことが出来た。そしてオンライントリガーフィルタリングによる事象選別もきちんと機能することが確認できた。 また、データ収集に関する国際会議 23rd IEEE Realtime Conference に参加を行い、本研究に関する二本の講演で研究成果の発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際の検出器に適用し実実験データの収集を行うという目的に対し、大阪大学核物理センターの Grand Raiden 検出器に適用し、データ収集を行うことが出来、良いパフォーマンスを発揮した。この点では、進捗は順調だったといえる。 一方では、データ収集を行うという目的は達したものの、測定を行いたい人が誰でも簡単に使用できるような周辺プログラムの開発や環境、ドキュメントの整備等の面ではまだまだすべきことを残している。また今後いくつかの検出器に適用を検討しており、それらに適用を行うことで、システムとしての問題点の洗い出しや改良を行って行く必要がある。そしてそれらをもって実績とし普及を目指す。こういった部分ではまだ不十分な点を残しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、システムの完成度を高め様々な実験に対応するための開発を行って行く。 システムとしてのデバッグをしやすく、柔軟なコンフィグレーションを行うためのアイデア等を開発、実装していく予定である。例えば全てのプロセスに動作に影響を与えずに横からデータを見るための出力ポートの実装や、最低限のデータ転送機能だけをもった、スケルトンプログラム、使用者が簡単に実験のためのトリガーフィルタをかけるためのフィルタスケルトンや API の整備等を行って行く。 それと並行して、幾つかの検出器における適用のための開発を行い実績を積んでいく予定である。 適用する検出器としては、J-PARC E50 検出器のビーム試験や大阪大学核物理センター LAS 検出器等を予定している。そしてまた量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所などにおいてもデモンストレーション的に検出器に適用を試みていく予定である。開発と並行して実際の検出器に適用を行って行くことで、問題の洗い出し、デバッグ等を進めシステムとしての完成度を高めていく。そしてそれらを通じてシステムの普及も進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
実際に物理測定を行っている検出器に適用して良いパフォーマンスでデータ収集が出来たことで研究は一応の目的を達することが出来た。 しかしながら、研究成果をまとめ、他の実験や測定に展開するために研究期間の延長を行うことにした。 経費は主に、研究の展開のために今年度予定している大阪大学核物理センターや量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所、理化学研究所仁科加速器科学研究センターなど他の大学や研究施設おける研究活動のための旅費、打ち合わせおよび成果発表のための旅費、論文投稿費、そして研究開発を継続しまとめるための計算機使用料、データの保存機器の購入などに用いる予定である。
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Research Products
(3 results)