2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of 3D temperature monitoring and predicting system in reservoirs using UAV
| Project/Area Number |
20K04709
|
|---|
| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
|---|
Principal Investigator |
新谷 哲也 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (80281244)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 良久 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (30448584)
宮本 仁志 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50283867)
中山 恵介 神戸大学, 工学研究科, 教授 (60271649)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | 赤外線ドローン / 貯水池 / 数値シミュレーション / 風の非一様性 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は，貯水池における水温の空間分布を引き起こす主要な原因である貯水池上の風の空間分布を推定する手法の開発を進めた．風の空間分布は多点の観測結果から，空間内挿することで求めることができるが，多くの場合，長期間にわたって多点で観測されていない．そこで，過去の研究において一定期間観測された多点風速データを学習し，一点のアメダス風速から風速の空間分布を予測できる機械学習モデルを開発した．その結果，任意の期間において合理的な風速の空間分布を求めることが可能となった．推定された風分布を本研究で開発した非一様風に対応した流動モデルに入力し，水温分布を引き起こす湧昇現象や物質輸送特性が一様風を仮定した場合と異なることが確認できた．一方で，水温計，ドローン，衛星で観測された水温データを用いて数値モデルの修正を行うアンサンブルカルマンフィルターに基づくデータ同化手法の構築も進めた．現時点では，水温計観測データによるデータ同化で，合理的に水温補正ができることが明らかとなった．
本研究では，湖沼・貯水池の水質管理をより効率的に行うため，ドローンを用いた空間的な水温分布の観測手法の開発と数値モデルの高精度化を目的として研究を進めた．赤外線カメラ搭載ドローンを用いた水面水温の空間分布の測定を行い，水面の温度分布を測定するシステムを構築した．特に水面を撮影した画像の合成は困難であるが，GPS情報と方位の情報から画像を合成するアルゴリズムを開発し，面的な赤外画像の構築に成功した．数値モデルの高精度化に関連する研究では，風の非一様性を考慮できるアルゴリズムの構築，観測データを数値計算結果に反映するデータ同化の手法を確立することができた．これらの成果は，より効率的な水質管理を行うための有用な情報を提供するものと考えられる．
|
