2023 Fiscal Year Research-status Report
表面濃縮を誘起する含フッ素接着材料の開発と異種材料との接合
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20K05145
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
本田 幸司 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 主任研究員 (20553085)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フッ素系高分子 / ゴム材料 / ソフトマテリアル / 高分子表面 / 表面濃縮 / 接着 / 表面機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、表面濃縮現象と微細構造構築による表面改質手法を応用し、ゴム材料における簡易かつ強靱な接着技術を開発する。さらに、ゴム以外の材料への応用も検討し、本手法の汎用性を評価する。接着は種々の物理的・化学的現象を複合した現象であるため、そのメカニズムには多くの不明点がある。さらに、ゴム材料に関しては、多数の添加剤が含まれており、それらが予期せず接着に寄与、または阻害するといった事例もあり、研究が進んでいない。本研究では、新たな接着技術と同時に、接着現象のメカニズム解明の一助となることが期待される。また、他の材料への応用に関するニーズは多く、より汎用的な手法として本手法を活かすために、他の材料においても検討を実施する。 昨年度は、親水基を有するフッ素系高分子の合成とゴムへの添加を試みた。その結果、添加したフッ素系高分子の表面濃縮と、ゴム表面の親水性の向上が確認された。一方で、想定よりも特性がでなかったため、高分子の組成等を検討し、別途フッ素系高分子の合成も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた高分子では機能があまり発現しなかったため、新たに高分子の合成を行うなどしたため、主な目的である接着性の評価まで達成できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに合成した高分子のゴムの添加および各種評価(ぬれ性・接着性・力学強度など)を実施する。
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Causes of Carryover |
既に所有していた試薬や物品で昨年度の実験は実施しため、物品購入がなかったことが主な要因である。また、コロナの影響は収まったものの、各種セミナー等が引き続きオンライン開催であるものが多く、旅費もあまり使わなかった事も要因としてある。
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