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2023 Fiscal Year Annual Research Report

カテコール蛍光誘導体化反応を利用したNADP+の直接測定法の開発

Research Project

Project/Area Number 20K05561
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

柴田 孝之  群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (10448491)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
KeywordsNADP+ / アドレナリン / カテコール酸化反応 / 蛍光誘導体化反応 / 生体試料
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)の直接定量法の開発を目的としている。2022年度は、アドレナリンの酸化的環化反応がpH 8.0前後のホウ酸緩衝液中で起こり、結果として蛍光が生じることを明らかにした。
2023年度は、まず本反応のメカニズムの解明を目的として、アドレナリンの代わりにノルアドレナリンおよびドーパミンを使用して、過ヨウ素酸酸化に伴う蛍光物質の生成を評価した。その結果、ノルアドレナリンでは蛍光が生じたが、ドーパミンでは蛍光は観察されなかった。(ノル)アドレナリンとドーパミンとの構造上の違いは、側鎖1位のヒドロキシ基の有無である。すなわち、(ノル)アドレナリンの酸化による蛍光性の獲得は、側鎖アミノ基の分子内環化反応だけでなく、ヒドロキシ基の脱離反応による共役系の延長が必要であることが示唆された。2022年度研究において、pH 7.0で蛍光強度が低かった理由は、ヒドロキシ基の脱離反応が中性付近で非常に遅いことが原因であり、pH 9.0で蛍光強度が低かった理由は、NADP+が塩基性条件下で不安定であり酸化反応の前に分解したことが原因である、と予想される。そのため、NADP+の定量を環化アドレナリンの蛍光で行うには、弱塩基性条件下でヒドロキシ基の脱離反応を加速する必要があると考えられる。
そこで、反応温度を37℃に固定し、反応液のpHを 7.0~9.0の範囲で変化させながら、ヒドロキシ基の脱離を促進する添加物を探索した。具体的には、アドレナリンおよびNADP+のホウ酸緩衝液溶液に種々の金属イオンを添加して、時間経過に伴う蛍光強度の変遷を追跡した。その結果、銅(II)イオンによって蛍光体の生成が加速されることを見出した。この結果より、環化アドレナリンの蛍光強度を測定することで、簡便かつ短時間でNADP+の定量が可能になると期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Patent(Industrial Property Rights)] NADPHを補酵素とする酵素の高感度活性測定法2024

    • Inventor(s)
      柴田 孝之
    • Industrial Property Rights Holder
      柴田 孝之
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      特願2024-046883

URL: 

Published: 2024-12-25  

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