2022 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of planar bilayer lipid membrane system for ion channels activity recordings using cell-free synthesized ion channel protein array.
Project/Area Number |
20K05709
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
竹田 浩之 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (40609393)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | チャネル / 脂質平面膜電位測定技術 / 無細胞膜タンパク質合成技術 / プロテインアレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
250種のヒトチャネルタンパク質を試験管内で合成し、チャネルアレイを作製した。アレイにはカリウムチャネル 72種、カルシウムチャネル 10種、ナトリウムチャネル 9種、TRPチャネル 20種、ギャップジャンクションタンパク質 21種、カチオンチャネル 45種、アニオンチャネル 29種、アクアポリン 12種、調節サブユニットなど32種が含まれる。ウェスタンブロッティングで、分子量200kDaを超える非常に大きなチャネルを含む238チャネル(95.2%)で該当するバンドが確認された。 イオンチャネルアレイの品質を確認するため、47種のカリウムチャネルαサブユニットのチャネル活性を脂質平面膜法(PLB法)を用いて評価した。複数回の測定試行の結果、およそ76%のチャネルで電流シグナルが認められた。電流シグナルが確認されたカリウムチャネルのうち、数種類のチャネルについては詳細な解析を実施した。複数の電圧における単一チャネル電流値からI-Vプロットを作成し、コンダクタンスを算出したところ報告されているコンダクタンスに合致した。また、無細胞合成されたチャネルがヘテロ複合体を形成するかどうか確認するため、既知のヘテロマー複合体ペアであるKCNB1とKCNS3を無細胞タンパク質合成系で共合成した。プロテオリポソームを界面活性剤で可溶化後、KCNB1に融合したタグを用いて免疫沈降したところ、KCBN1とKCNB2の両方が検出され、これらのチャネルがリポソーム上で相互作用することを証明した。 これまでに個別のチャネルについて無細胞合成が報告されていたが、構造や機能が多様なチャネルに無細胞合成がどれだけ適用できるか不明であった。本研究で得られた網羅的合成の結果は、無細胞タンパク質合成が、in vitroタンパク質合成のボトルネックを克服するチャネル研究の有望な解決策となることを示すものである。
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Research Products
(7 results)