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2020 Fiscal Year Research-status Report

自家和合性を獲得した四倍体ロコトトウガラシの自家受粉における着果不良の要因解明

Research Project

Project/Area Number 20K06017
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

宮島 郁夫  九州大学, 熱帯農学研究センター, 教授 (20182024)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 水ノ江 雄輝  九州大学, 農学研究院, 助教 (50759206)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords四倍体 / コルヒチン処理 / ロコトトウガラシ
Outline of Annual Research Achievements

令和2年度は農業生物資源研究所から分譲された3系統のロコトトウガラシのうち,すでに得られている四倍体ロコトトウガラシ(No.37322およびNo. 37324)の種子を播種して苗を育成した.しかしながら,これらのほとんどの株が開花しなかったため交配や調査が行えなかった.ただ,かつて四倍体が育成されたもののその後すべて枯死したため四倍体の種子が得られていなかったNo. 37323については,同系統の二倍体種子に対するコルヒチン処理により6個体の四倍体を得ることに成功した.これらの四倍体は以下の方法で得た.
まず,コルヒチン処理前の種子に100 ppmのジベレリン溶液に24時間浸漬した.ジベレリン処理後,種子を水洗し,1%DMSOを含むコルヒチン溶液に浸漬した.コルヒチン溶液の濃度は0.025, 0.05および0.1%とし,処理時間は24, 48および72時間とした.種子は各処理区34~35粒ずつを供試した.コルヒチン処理後は水洗して九州大学伊都キャンパス無加温ガラス温室内でバーミキュライトを充填したプラスチック製育苗箱に播種した.発芽した実生の本葉が展開したのち,それぞれの個体から成葉を採取してフローサイトメーター(プロイディーアナライザーPA型,Partec社)で核の蛍光強度を測定し,ピークの蛍光強度により倍数性の判定を行った.標準試料には二倍体ロコトを用いた.
コルヒチン濃度0.05%,72時間処理区では1個体,コルヒチン濃度0.1%,24,48および72時間処理区ではそれぞれ3,6および6個体,計15個体の四倍体を獲得することができた.これら15個体の四倍体のうち9個体は枯死したものの,現在,残り6個体の四倍体はNo. 37322,No. 37324の四倍体個体とともに20℃の人工気象室内で栽培中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のために大学への入校が制限されたため,実験植物の管理が十分に行えなかった.そのため,株の生育が悪くほとんどの株が開花せず交配試験や花粉管の行動観察など多くの試験が行えなかった.

Strategy for Future Research Activity

本年度はすでに得られている四倍体ロコトトウガラシ(No. 37322,No. 37324)と昨年度新たに得られた四倍体ロコトトウガラシ(No. 37323)を用いて,以下の研究を実施する.(1)四倍体ロコトトウガラシの花粉量と花粉稔性(酢酸カーミンによる染色)調査と人工培地上での花粉の発芽調査.(2)四倍体ロコトトウガラシの自家受粉および他家受粉での花柱内での花粉管伸長観察.(3)四倍体ロコトトウガラシの自家受粉での着果率調査.

Causes of Carryover

本年度の研究成果を発表するため学会等への出張を予定していたが,新型コロナウイルス感染拡大防止のためこれらの学会が開催されず,そのため出張旅費が支出できなかったため.

URL: 

Published: 2021-12-27  

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