2020 Fiscal Year Research-status Report
農業関連分野における大学・地域連携の実態解明と最適化手法の考案
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20K06304
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
大石 卓史 近畿大学, 農学部, 准教授 (00555667)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大学・地域連携 / 農業関連分野 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本全国で行われている農業関連分野における大学・地域連携の実態や課題・ニーズ等の把握・検証を目的として、我が国における大学・地域連携に関わる各種の文献調査を行った(対象:学術論文、書籍、関連学会のシンポジウム資料、その他各種報告書 等)。その結果、大学・地域連携に関わる文献は多数存在しているものの、農業関連分野を対象とした文献は限定されていることが明らかとなった。また、農業関連分野を対象とした文献については、特定の連携事例を対象とした分析や定性的な分析が中心であり、日本全国を対象とした包括的な分析や定量的な分析は限定されていることが明らかとなった。 あわせて、農学系大学や大学・地域連携における地域サイドの主たるステークホルダーである地方自治体を対象としたインタビュー調査や関連する情報収集等を行い、大学・地域連携の実態解明のための基礎情報の収集・整理を行った(主たる対象エリア:福島県、奈良県 等)。 さらには、農業関連分野における大学・地域連携の具体的な連携活動の1つとして、連携地域産の食材の学生食堂における利用に着目し、大学生を対象としたインターネットアンケート調査を実施した。その結果、農学系学部に在籍している大学生を中心として、連携地域産の食材の学生食堂における食経験の割合が高いこと、また、農学系学部以外の学部(文系学部)に在籍している大学生も含め、全体として連携地域産の食材の学生食堂における利用に対する評価や今後の利用意向が高いこと等が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本国内における新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、農学系大学や地方自治体を対象としたアンケート調査やインタビュー調査(訪問形式)の実施が困難となる状況が生じた。そのため、令和2年度においては、各種の文献調査や大学生を対象としたインターネットアンケート調査等を優先して実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度の研究成果を踏まえ、今後の研究を推進する。具体的には、大学・地域連携に関わる各種の文献調査の追加実施、農学系大学や地方自治体等を対象としたアンケート調査、インタビュー調査等により、農業関連分野における大学・地域連携の実態解明に関連する研究を推進する。
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Causes of Carryover |
日本国内における新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、農学系大学や地方自治体を対象としたアンケート調査やインタビュー調査(訪問形式)の実施が困難となるケースが生じたことが主たる要因である。その分のアンケート調査やインタビュー調査についても、適宜、令和3年度以降の研究期間に実施することで、研究に必要な情報収集・分析に務めることとする。
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