2021 Fiscal Year Research-status Report
ヤモリにおける性染色体の獲得が駆動する種多様化仮説の検証
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20K06789
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
城野 哲平 広島修道大学, 人間環境学部, 助教 (70711951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 守 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (40378534)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 繁殖形質置換 / 生殖隔離 / 染色体 / 連鎖 / 鳴き声 / ヤモリ |
Outline of Annual Research Achievements |
性染色体の進化過程を復元するため、ニシヤモリと、ミナミヤモリの与那国島系統、北トカラ系統、九州系統のメスに実験室内で産卵させ、卵を複数の恒温条件で孵卵した。現在までに、ニシヤモリ計20卵、ミナミヤモリ与那国島系統計62卵、北トカラ系統計61卵、九州系統計4卵が得られており、また西表島よりミナミヤモリのメスを35個体採集した。今後、西表島産のメスも対象に含めたうえで、卵数をさらに増やして孵化幼体の生殖腺を観察することによって、性決定様式が温度性決定(TSD)から遺伝性決定(GSD)に進化した過程を復元する予定である。 また、遺伝性決定の進化により性染色体を獲得した種(系統)で、顕著な繁殖形質の強化が生じているかどうか検討するため、鹿児島で同所分布するミナミヤモリ北トカラ系統とニシヤモリ、および近隣の各種の異所的に分布している個体群を採集し、実験室下で鳴き声を録音して、異所的個体群と同所的個体群のオスの鳴き声とその構造を比較した。現在までに北トカラ系統の同所個体群のオス計10個体、異所個体群のオス計22個体、ニシヤモリの同所個体群のオス計12個体、異所個体群のオス計6個体から鳴き声が録音できており、ミナミヤモリ北トカラ系統で鳴き声により顕著な強化が生じているかどうか検証するための解析を実施している最中である。また、共同研究先の台湾とは学科間の共同研究協定を締結し、今後の共同研究を円滑に実施するための環境を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に引き続きコロナ禍の影響により、海外へ渡航し調査を実施することができない状況にあったため、大幅に進捗が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
国内で渡航可能な地域での野外調査および採集したヤモリ個体による室内実験など、コロナ禍ででも実施可能なことをできるだけ推し進める。台湾の共同研究者と引き続き連絡を取り合い、実施可能な調査について検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で、台湾での調査、および台湾にて採集するサンプルを用いた実験が実施できなかったため。コロナ禍の状況に配慮しつつではあるものの、可能な限り、22年度に実施する予定である。
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Research Products
(3 results)