2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K07064
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永安 一樹 京都大学, 薬学研究科, 助教 (00717902)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | セロトニン / うつ病 / 光遺伝学 / TRAP |
Outline of Annual Research Achievements |
うつ病は、長期にわたる抑うつ症状や、意欲の低下などを主症状とする精神疾患であり、本邦を含む先進国における最大の疾患負荷となっている。しかし、長期にわたる様々なストレスがどのようにうつ病を発症させるのか、治療効果が見られるまでに数週間以上を要する抗うつ薬が、どのようにうつ病を治療しているのかは未だ明らかになっていない。 申請者らのものを含むこれまでの研究から、セロトニン神経の活動性とうつ症状との間に強い負の相関があることが示されているが、このセロトニン神経活動変化がうつ症状表出/消失の原因であるかは不明である。そこで本研究では、光遺伝学的活動計測/活動介入を用いて、セロトニン神経活動変化がうつ症状表出/消失の決定因子であるという因果律を示すとともに、その活動変化の「臨界点」およびその分子メカニズムの解明に挑む。 本年度はまず、独自開発のセロトニン神経選択的GCaMP6s発現ウイルスとin vivoファイバーフォトメトリー法を用いたカルシウムイメージングを組み合わせることで、うつ病態で障害されている報酬感受性における正中縫線核の役割を明らかにした。さらに、繰り返しストレス負荷、抗うつ薬連続投与を行った後、他個体との接触時、スクロース水飲水時のセロトニン神経の反応を経時的に測定した。また、ストレス負荷時および抗うつ薬投与時のセロトニン神経特異的な遺伝子発現プロファイルを同定し、その一部の遺伝子について行動への影響について解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通り、神経活動の測定、その生理的意義の解明、神経活動変化の背景にある分子機序の解明の3項目のいずれも予定通り進捗したことから、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画通り、次年度も継続して神経活動の測定、その生理的意義の解明、神経活動変化の背景にある分子機序の解明を進める。
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった消耗品が、年度内に納品されなかったため、次年度使用額が生じた。当初購入予定であった消耗品費として使用する予定である。
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