2020 Fiscal Year Research-status Report
アミノ基を有するPIP-CBI誘導体の創薬を指向した抗がん剤としての可能性の探求
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20K07710
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
渡部 隆義 千葉県がんセンター(研究所), がん研究開発グループ, 研究員 (60526060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高取 敦志 千葉県がんセンター(研究所), がん治療開発グループ がん先進治療開発研究室, 室長 (40455390)
越川 信子 千葉県がんセンター(研究所), がん遺伝創薬研究室, 主任上席研究員 (90260249)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピロールイミダゾールポリアミド / アルキル化剤 / hTERT / KRAS / MYCN |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では次世代の遺伝子治療薬や診断薬として注目を集めているPyrrole-Imidazole Polyamide-Drug conjugate(PDC)のアルキル化剤付加体の誘導体の開発を行う。本年度ではCCC-030,NH2-CCC-030,aNH2-CCC-030,2NH2-CCC-030の物性試験の検討、また過去に論部で報告したKRAS変異を標的としたCCC-001やMYCN増幅変異を標的としたCCC-002に対するアミノ酸を付加した誘導体の合成とその毒性評価を行った。 ①化合物の合成としてCCC-030シリーズの他にKRASのコドン12を標的とするCCC-001のアミノ基付加体であるNH2-CCC-001,aNH2-CCC-001,2NH2-CCC-001及びMYCNの増幅変異を標的とするNH2-CCC-002,aNH2-CCC-001,2NH2-CCC-002の計6種類の新規化合物の合成を行った。 ②これらの化合物の毒性をWSTアッセイにより評価した。KRASの変異を有する大腸癌細胞株SW480に対しCCC-001ではIC50が383.2nM、NH2-CCC-001が56.6nM、aNH2-CCC-001が74.4nM、2NH2-CCC-001が36.1nMといずれもアミノ基を導入した誘導体の方が抗腫瘍効果が強いことが確認された。CCC-002シリーズによる神経芽腫に対する抗腫瘍効果も同様に誘導体の方が抗腫瘍効果が強い結果が得られた。 ③CCC-030の疎水性の測定をHPLCによる分配法により測定し、アミノ基を有する誘導体はCCC-030よりも大幅に水溶性が向上していることを確認した。 ④SPRアッセイにより、CCC-030よりも誘導体の方が標的DNA配列に対する結合親和力が10倍以上向上したことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度はコロナ禍の影響により4-7月まで研究所の入室制限等があり、加えてPCR試薬や合成試薬の納期が2か月以上大幅に遅れるなどの影響で発現解析の進捗に大幅な遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
20年度はコロナ禍の影響で発現解析等の実験に大幅な遅れが出たため 21年度ではCCC-030シリーズによるhTERT、CCC-001シリーズによるKRAS、CCC-002シリーズによるMYCNの発現解析の実験を重点的に進める。 本年度は更にCCC-030の乳がん細胞に対するマイクロアレイの解析を行い作用機序の解明及び副作用の予測などを行う。更にCCC-001及びCCC-002に対するマイクロアレイ解析も同様に行う予定である。 また動物実験に向けた投与条件の予備試験等を行い次年度予定の動物実験の準備を進める。
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Causes of Carryover |
PIPの合成試薬がコロナ禍の影響で納品が遅れ、2020年度内に手に入らず購入を遅らせたため。
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