2022 Fiscal Year Annual Research Report
超高齢者ゲノムコホートを用いたフレイル関連遺伝子探索と遺伝子リスク評価法の確立
Project/Area Number |
20K07792
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐々木 貴史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70306843)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 康通 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20255467)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | フレイル / 生存解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
Kawasaki Aging Wellbeing Cohort (KAWP)は要介護1までの比較的健康な85~89歳の集団を対象とし、追跡調査により健康な超高齢者がどのような経緯をたどり要介護や病気になり、最終期に死亡するかを主な調査目的としたコホート研究である。本研究はKAWPコホートを用いてフレイル関連遺伝子探索と遺伝子リスク評価法の確立を目指している。申請時には追跡調査情報をもとに参加者のフレイル状態を評価しフレイルに陥る原因解析を行う予定であったが、3年後追跡調査は新型コロナウイルス流行のため延期となったため本研究期間にデータを揃わなかった。そこで、2022年11月に神奈川県及び川崎市から提供された2022年9月までの後期高齢者医療保険及び介護保険の診療報酬請求書情報を用いて情報の抽出を行った。その結果、後期高齢者医療保険からの除却日情報から正確な死亡日の抽出が、介護保険診療報酬請求書情報から要介護認定日情報の抽出ができた。それらの情報を元にベースラインでのJ-CHS基準によるフレイル分類と、3.5年後の死亡及び要介護2以上の認定日(健康寿命終了)をエンドポイントとした生存解析(カプランマイヤー法)を行った。 男女差での解析結果、3.5年後までに男性70人(n=502)女性29人(n=497)が死亡し、男性109人女性84人が健康寿命終了となった。Log-rankテストの結果、総死亡では有意差 (p<0.001)が認められたが、健康寿命終了では有意差(p=0.060)が認められなかった。またベースラインでのフレイル分類での生存解析結果、総死亡との有意な相関(Log-rankテスト: 男性 (p=0.029)、女性 (p=0.014))及び健康寿命終了とも有意な相関(Log-rankテスト: 男性 (p<0.001)、女性 (p<0.001))がみられた。
|