2023 Fiscal Year Annual Research Report
逐次近似法再構成冠動脈CTが臨床転帰に与える影響に関する多施設無作為化比較試験
Project/Area Number |
20K07988
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大田 英揮 東北大学, 大学病院, 教授 (40586905)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後岡 広太郎 東北大学, 大学病院, 特任准教授 (20598411)
河野 淳 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (20574388) [Withdrawn]
西井 達矢 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (20749345)
北川 覚也 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (50378353)
城戸 輝仁 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50403837)
山田 祥岳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60383791)
富澤 信夫 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60728509)
真鍋 徳子 自治医科大学, 医学部, 教授 (70463742)
尾田 済太郎 熊本大学, 病院, 准教授 (80571041)
立神 史稔 広島大学, 病院(医), 講師 (90411355)
堀井 陽祐 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90464015)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | CT / 冠動脈疾患 / 画像再構成 / 臨床研究 / 予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,CT装置の発展に伴い,従来法であるフィルター逆投影(FBP法)より低被曝で撮像できる,逐次近似法(IR法)を用いた冠動脈CT検査が臨床に導入されてきた.しかし,患者の臨床転帰に対する影響については,撮像法を比較検討したデータが不足している. 本研究は,IR法がFBP法と比較して,患者の短期臨床転帰を有意に変えることがないことを明らかにするための,国内多施設が参加する無作為化比較試験であり.本研究により「IR法は,患者の短期臨床転帰を変えることなく,冠動脈CTの低被曝化を可能である」ことを示し,低被曝CT検査の標準化を図ることができる.本研究では狭心症患者を対象とし,従来の方法であるフィルター逆投影法を用いた冠動脈CT検査と比べた場合の,逐次近似再構成法を応用した低被曝冠動脈CT検査について,以下の2 点を国内多施設で前向きに評価する. 1.登録から90 日内に,侵襲的カテーテル検査(ICA; invasive coronary angiography)を行い,有意な狭窄病変を認めなかった患者の割合を主要評価項目とし,低被曝冠動脈CTの診療への影響を評価すること. 2.逐次近似再構成法を応用した低被曝冠動脈CT検査が画像解析法に与える影響について,臨床的に有益な情報を発信すること. 2023年度は,昨年度に引き続き統括施設の東北大学及び,分担施設で実施許可を取得し,各施設で症例登録を行った.登録症例数は目標の84%まで達成出来ている.また,今年度は,中間解析を行った結果,両撮像法の短期予後転帰について,有意差は認めなかった.従って,本臨床研究の継続は担保されている.
|