2022 Fiscal Year Annual Research Report
バルーン閉塞下膀胱癌動注療法の基礎的検証と新治療法の開発:医獣連携モデルの確立へ
Project/Area Number |
20K08092
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
山本 聖人 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80779710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大須賀 慶悟 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (90332741)
山本 和宏 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (00288721)
中井 豪 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (80388298)
重里 寛 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80794768)
松谷 裕貴 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80869587)
秋吉 秀保 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (50420740)
三重 慧一郎 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (30791082) [Withdrawn]
前田 真一郎 大阪大学, 大学院薬学研究科, 講師 (60452398)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 浸潤性膀胱癌 / バルーン閉塞下動注化学療法 / CDDP |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究の目的 大阪医科大学で独自に行われてきた、浸潤性膀胱癌に対する膀胱温存目的のバルーン閉塞下動注療法(BOAI)は良好な治療成績を収めてきたが、基礎実験による薬理学的裏付けがなかった。本研究では、実験動物(ウサギ)を用いて、BOAI後及び薬剤溶出性ビーズ(DEB)とBOAIの手法を組み合わせたDEB-BOAE後の全身及び膀胱局所における薬理動態を解明する。さらに、伴侶動物に自然発生した膀胱移行上皮腫瘍に対する革新的な経動脈的治療としてのBOAIあるいはDEB-BOAEの有効性及び安全性について探索的検証を行う。 2. 研究の方法 令和2年度(Step1)はウサギを用いて、バルーン非閉塞下動注療法(n-BOAI)群及びBOAI群のin-vivo検討を行う。全身麻酔下にバルーンカテーテルを骨盤内動脈に留置し、両群ともCDDP 2mg/kgを動注する。投与前から1週間後にかけて、経時的に血中CDDP濃度を測定し、両群の平均値の差を統計学的に検定する。1週間後、安楽殺を実施し、膀胱壁及び臀筋の組織片を採取し、CDDP濃度を測定し、両群の平均値の差について統計学的検定を行う。令和3年度(Step2)は上記同様に、ウサギを用いてn-BOAI群及びDEB-BOAE群のin-vivo検討を行う。令和4年度(Step3)は伴侶動物(イヌ)に自然発生した膀胱移行上皮癌に対し、CDDP 2mg/kgをBOAIあるいはDEB-BOAEにて骨盤内動脈より投与し、治療効果及び有害事象の評価を行う。 3. 研究成果 新型コロナウィルス感染症の蔓延に伴う行動制限により、Step2-3を省略せざるを得ず、Step1も予備実験の実施に留まった。Step1の予備実験ではn-BOAI群とBOAI群のウサギ1羽ずつにCDDP投与を行ったが、1週間後の膀胱壁、臀筋の組織片中のCDDP濃度はともに検出感度以下であった。
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