2021 Fiscal Year Research-status Report
光干渉断層法イメージングを応用した新しい冠動脈石灰化モデルの作成と治療機器の開発
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20K08142
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
石田 大 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (20400484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 智範 岩手医科大学, 医学部, 教授 (30347851)
土井 章男 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (60271839)
森野 禎浩 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90408063)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 虚血性心疾患 / 石灰化 / 光干渉断層法 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回、実臨床で得られた光干渉断層法(OCT)画像を用い、(1)得られた画像に含まれるの石灰化データから、全く新しい冠動脈の実験モデルをシミュレーターや3Dプリンタを用いて作成することを第一の目的とした。(2)そしてこの新しい冠動脈実験モデルを用いてステントの拡張が再現できるかどうか、(3)さらに、現在使用できる冠動脈石灰化の治療デバイスの効果を比較し、冠動脈石灰化治療の新しいデバイス開発に結びつく基礎データを取得することを今回の研究の目的としていた。 冠動脈の石灰化は光干渉断層法(OCT)を用いた冠動脈内画像診断装置にて鮮明に描出する事が可能である。そのため、得られた画像の石灰化だけをコンピューターソフトを用いて抽出し、冠動脈内の石灰化部分を3Dプリンタを用いて再現することを試みることを当初の研究目標とした。 研究開始後にコロナ禍となり、他施設の設備(3Dプリンタ)を共用で利用する研究が困難となった。そこで、冠動脈石灰化をコンピュータによる深層学習を用いて半自動で抽出できるシステム作りを1年間行った。 結果、臨床データを用いて確認することが可能な段階まで到達することができた。昨年度は工学系の国際学会でシステムを公表し、一定の評価を得ている。また、データセットで用いた冠動脈OFDI画像を用いてIVUS画像との比較を行い、その所見を論文化している(Ishida M, Oshikiri Y, Kimura T, Sakamoto R, Shimoda Y, Ishikawa Y, Koeda Y, Taguchi Y, Itoh T, Morino Y. High-definition intravascular ultrasound versus optical frequency domain imaging for the detection of calcium modification and fracture in heavily calcified coronary lesion. Int J Cardiovasc Imaging. 2022 in Press.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で3Dプリンタによる石灰化モデルの作成やそれを用いた実験は実施できなかったが、2年目は石灰化を抽出するシステム開発に注力し、冠動脈石灰化を深層学習で検出するシステムを確立した。 今後はそのシステムを使用し、実際に石灰化が抽出できるかを検証する段階となっている。 その検証のためには開発に用いた画像データセットとは異なる画像データが必要なため、現在データセットを作成中であるが、研究の3年目にその検証を行う目処がついている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度には石灰化の自動抽出システムの確立を行い、臨床画像データで正確性を確認する。 そして、その結果を下に論文化を目指す。 コロナ禍に他大学との共同で石灰化画像の3Dプリンタ出力実験を行うことは困難であるが、バーチャル画像で石灰化に有効な治療を検証することが可能となりそうな目処がついてきたため、3Dプリンタでの実験にこだわらずに研究を推進していきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、当初予定していた国内外の学会に参加するための旅費が不要となった。そのため、研究促進に繋がる用途に変更した。社会状況が変化してきた場合、学会に出席して研究成果を会場で発表する可能性もある。
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Research Products
(6 results)