2021 Fiscal Year Research-status Report
Dysbiosisの改善による生活習慣病の発症予防効果の検証
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20K08194
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
清水 俊明 順天堂大学, 医学部, 教授 (30260889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東海林 宏道 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (30365621)
大塚 宜一 順天堂大学, 医学部, 客員准教授 (90338335)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活習慣病 / dysbiosis / 低出生体重児 / DOHaD説 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、培養細胞実験および動物実験を行い、dysbiosisと将来の生活習慣病の発症との関係を明らかにし、DOHaD説で説明される生活習慣病の発症予防のための有効な介入方法について検証を行っていく。 妊娠したSpranque-Dawleyラットを妊娠初日から出産まで低蛋白餌(蛋白質7%、カロリーは通常餌と同等)で飼育した群(FGR群)と通常餌(蛋白20%)で飼育した群(コントロール群)に分け胎児発育不全モデルを作製した。両群の糞便を生後6週から11週まで毎週サンプリングし、便中細菌の解析を行い比較検討した。糞便は-80℃で保管し、DNA抽出後次世代シーケンサーにて解析を行った。 結果は、腸内細菌叢全体のバランスを主座標分析で評価すると、FGR群とコントロール群とで菌叢に違いが認められた。両群間で有意差のある菌群をLEfSeにて解析すると、目、科、属レベルで違いが認められた(IUGR群ではClostridialesやRuminococcusが優位であり、コントロール群ではLactobacillusやPeptococcaceaeが優位を示した)。多様性(alpha-diversity)に関しては両群間で有意差を認めなかった。 次に、FGR群とコントロール群各5匹ずつ、生後2週から11週まで毎週便検体を採取し腸内細菌叢の解析を行った。FGR群の2週目(離乳前)でEntrerobacteriaceaeが優位で、コントロール群でVerrucomicrobia(Akkermancia)が優位だった。Prevotella属はコントロール群で、ParabacteroidesはFGR群で期間を通して優位に占有率が高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響で、実験助手ならびに大学院生の実験活動に多少制限がかかったことにより、若干の遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
①抗菌薬投与によるdysbiosisラットモデルの確立 ②T84培養細胞を用いたmetabolic endotoxemia予防効果の検討 上記に関して、研究助手や大学院生と頻回にmeetingを行い研究の推進を図っていく。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により研究が遅れたため次年度使用が生じた。今期は、上記8の今後の研究推進方策を実践して前年度分を有効に使用していく。
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Research Products
(8 results)