2022 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated analysis of pathgenesis of hereditary hemorrhagic telangiectasia
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20K08272
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
岩朝 徹 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (80712843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 裕介 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (20562333)
中川 修 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (40283593)
浦崎 明宏 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40550083)
黒嵜 健一 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (40561460)
石川 泰輔 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 客員研究員 (60708692) [Withdrawn]
白石 公 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (80295659)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ACVRL1 / 遺伝性出血性末梢血管拡張症 / BMPシグナル / SMAD |
Outline of Annual Research Achievements |
当センターで過去に遺伝子検査で検出した、遺伝性出血性末梢血管拡張症の原因遺伝子のACVRL1の異22種とACVRL1蛋白の構造上重要な位置にあり過去に変異が報告されている3種のミスセンス変異25種について細胞導入して機能を解析し、in silicoでの病原性予測との比較を行った。変異ACVRL1遺伝子をマウス線維芽細胞株3T3細胞に導入し、免疫細胞染色での細胞内局在、ACVRL1の主たる機能であるBMP9刺激時のSMAD1/4/5のリン酸化、その下流の転写活性をルシフェラーゼアッセイで評価を行った。 細胞外ドメインの変異である3種は免疫細胞染色では膜蛋白のはずのACVRL1は細胞膜に存在しておらず、SMADリン酸化・転写活性とも大幅に低下していた。細胞内ドメインの変異22種については細胞膜に局在するが、GSドメイン付近の4種の変異以外の18種は、BMP9刺激でのリン酸化SMADが検出されず、ルシフェラーゼ活性も上昇がみられず、機能が障害されていると考えられた。近年開発された分子構造解析ソフトウエアAlphaFold2とその機能拡張版のColabFoldで解析した結果、いくつかの変異はACVRL1と結合するSMAD1やBMPR2との結合部位で重要な働きをしているアミノ酸の変異出あることが判明した。GSドメイン付近の4種の変異はこれらの機能解析では異常を検出出来無かったが、その機序は判明しなかった。 患者から検出され同じような症状を呈するACVRL1の異常であるが、その機能低下を示すメカニズムは一様ではないことが判明し、またin silicoの評価では病原性が強く推定できない変異も機能低下を確認出来た一方、細胞実験でも機能異常が検出出来無い変異も存在しており、更なる解析方法の追加が必要と考えられた。期間内で上記内容を二度学会で発表し、現在論文投稿中である。
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