2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K08578
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
和久井 大 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10773533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | COPD / 細胞老化 / Mieap液滴 / カルジオリピン |
Outline of Annual Research Achievements |
① COPD肺を用いた、シングルセルトランスクリプトーム解析から、COPD気道上皮細胞におけるMieap発現低下を認めた。 ② Mieap-EGFP発現培養気道上皮細胞(BEAS2B細胞)を用いて、喫煙刺激を行ったところ24時間後に、ミトコンドリアに一致してMieap液滴の形成を認めた。 ③ siRNAを用いたMieapノックダウン正常気道上皮細胞を用いて喫煙刺激を行ったところ、SA-β-GAL染色や、Histon H2A染色で評価する細胞老化の亢進を認めた。 以上の検討から、Mieap液滴がミトコンドリア恒常性維持に作用し、喫煙刺激による細胞老化の制御に関与し、COPDにおける発現低下は、病態進展へ影響している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定に従い,検討が進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
① 現在、Mieapノックアウトマウスを用いた喫煙暴露モデルを作成中であり、より生理的なモデルを用いたMieap液滴のCOPD病態への関与が明らかに出来る。 ② COPD分離気道上皮細胞を用いて、COPD病態におけるMieap発現をされに検討予定であり、呼吸機能等臨床病態との関連性を明らかに出来る。 ③ Mieapノックダウン及び過剰発現気道上皮細胞を用いて、ミトコンドリア恒常性維持に与える影響を、ミトコンドリアROS産生や、ATP合成能(フラックスアナライザー)の点から検討する。 ④ Mieapノックダウン及び過剰発現気道上皮細胞を用いて、ミトコンドリアのカルジオリピン合成に与える影響をさらに検討する。 以上の①~④を同時に検討進行する予定である。
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Causes of Carryover |
検討は順調に進んでいるが、消耗品が当初の予定よりも少額で推移したため、次年度に繰り越しを行った。次年度は計画的に使用し、全て消費する予定である。
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