2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K08578
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
和久井 大 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10773533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 細胞老化 / Mieap / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) COPD肺及びCOPD患者由来気道上皮細胞におけるMieap発現低下:COPD肺は非喫煙者由来肺と比較して、有意なMieap発現低下を認めた。また分離培養したHBECでは、非喫煙群に比べ、非COPD喫煙群とCOPD群での有意なMieap発現低下を認め、COPD群での発現はより低値であった。 (2) 喫煙刺激はp53依存性にMieap発現を誘導する:HBECを用いてCSE刺激を行ったところ、day2をピークとするMieap発現上昇を認めた。CSEによるMieap発現誘導へのp53の関与はp53siRNAを用いて検討を行った。p53ノックダウンにより、CSEでのp53発現誘導だけでなく、Mieap発現も抑制された。 (3) Mieapノックダウンにより、CSE刺激によるROS産生と細胞老化誘導は亢進する:COPD肺におけるMieap発現低下の病態への関与を明らかにするため、Mieap siRNAによるノックダウンの検討を行った。CSE刺激によるROS産生はMieapノックダウンにより有意な増加を認めた。またCSE刺激による細胞老化誘導もMieapノックダウンにより有意な亢進を認めた。 (4) CSE刺激及びMieapノックダウンにより、OCRは低下する:MieapのMQCにおける役割を明らかにするため、Flux analyzerによる検討を行った。CSE刺激とMieapノックダウンは、それぞれOCR及びATP合成を抑制したが、その抑制はMieapノックダウンでより顕著に認められた。 (5) 喫煙暴露による肺気腫様変化誘導は、Mieapノックアウトマウスで悪化する:半年間の喫煙暴露は肺気腫様変化を誘導し、野生型と比べてMieapノックアウトマウスでの有意な増悪を認めた。またp21発現などから、Mieapノックアウトマウスでの細胞老化の亢進も確認された。
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Research Products
(1 results)