2020 Fiscal Year Research-status Report
革新的治療ツールを利用した癌微小管ダイナミクス制御による消化管癌の克服を目指して
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20K09098
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
宗田 真 群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (70507326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横堀 武彦 群馬大学, 未来先端研究機構, 准教授 (60420098)
酒井 真 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (70420099)
佐伯 浩司 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80325448)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | STMN1 / PIP / タキサン系薬剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
食道癌の検討に先んじた基礎研究として肺がん、膵がんに関する検討を行なった。それぞれの細胞株にSTMN1 PIP化合物を加えた細胞株をマウスに皮下注を行い、腫瘍抑制効果を評価した。STMN1 PIP化合物を加えた細胞株ではコントロールと比べ腫瘍増大が抑制された結果が示されており期待された結果が示されてきている。我々はこの結果に着目し当初目的としている食道癌や胃癌に関しても同様にSTMN1 PIPが腫瘍の増殖抑制効果につながることを想定しており、食道がん細胞株や胃がん細胞株を用いた同様の検討を行いSTMN1 PIPが腫瘍の増殖抑制効果を示すことが確認できれば、タキサン系薬剤耐性の癌に対する新たな治療法になることを目指して検討を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺がんに関する検討では肺がん細胞株におけるSTMN familyの発現を検討し、STMN1発現が最も高いことを確認し治療標的として適切なことを確認した上で、予備実験として肺がん細胞株である、A549、H810細胞株をヌードマウスの皮下に注射し腫瘍形成能を評価した。その結果を踏まえA549細胞株を用いて適切なSTMN1の薬剤量を決定する目的で50μgと200μgの容量比較検討を行なっている。結果として両方の容量でday14で腫瘍縮小効果が誘導されたことを確認(STMN1はday0とday7で投与)した。しかしながらday17以降は増大傾向あり、投与のタイミングやモデルの影響も考慮し再検討の予定となっている。 また、膵がん細胞株を用いた検討も行なっており、細胞株としてSuit-2細胞株を用いてパクリタキセル及びパクリタキセル+STMN1 PIPを導入しSTMN1+PIP群で少ない薬剤での腫瘍縮小効果が得られる結果を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
コントロールと比較してSTMN1が有意に抗腫瘍効果を誘導することの再現性が示されているが、mismatch PIPでも同様の抗腫瘍効果がin vivoで誘導されたことからSTMN1 PIPの抗腫瘍効果がSTMN1抑制を介しておらずPIP自体の毒性の可能性もあり確認を行う。また肺がん、膵がんでの予備実験が進んだ段階で食道がんや胃がんに関しての検討も行う。
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Causes of Carryover |
2020年度に予定していた計画に若干の遅れがあるため、次年度に費用を充てることとしたため。
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