2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of CDCA1-OSNA assay for limited resection of non-small lung cancer
Project/Area Number |
20K09167
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鈴木 実 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (80312940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 公英 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20448525)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺癌 / リンパ節転移 / CDCA-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
(背景・目的)肺癌の縮小手術の適応の決定のために、肺門リンパ節の有無の判断は重要である.Cell division cycle-associated protein 1 (CDCA1) はcDNA array から同定されたTumor associated antigen (TAA) で、肺癌で高発現しているが、精巣以外の正常組織では発現していない。本研究の目的はリンパ節転移診断のためのCDCA1をマーカーとしたOSNA法の有用性を探ることである。 (方法)根治的肺切除を行った2014/1/1~2018/4/30の期間の肺癌 96例を対象に、切除標本の腫瘍部と非腫瘍部正常肺の凍結組織から定量PCRを行い、CDCA1の癌組織での発現とその臨床病理学的因子との相関を検討した。次に、リンパ節郭清を伴う根治的肺切除を行った2017/3/1~2020/6/22の肺癌症例172例を対象に、郭清リンパ節の凍結組織にて定量PCRを行い、H-E標本における転移の有無との整合性を検討。CK19とCDCA1のマーカーとしての優劣を検討した。また、2018/5/1~2020/6/31までの非小細胞肺癌症例250例においてCK19をマーカーとしたOSNA法をおこなった。 (結果・考察)CDCA1の発現は正常肺と比較し腫瘍部で高値であった。CDCA1の発現は腫瘍の組織Grade と関連していた。CDCA1の高発現は術後の無再発生存期間における予後不良因子であった。郭清リンパ節での定量PCRの結果は1群リンパ節に対する検討ではCDCA1でのROC曲線のAUCは0.791であり、CK19でのAUC 0.684と比較しマーカーとして優れていた。N0症例においてCDCA1の高値症例は有意に予後不良であり、微小リンパ節転移を検出できている可能性が考えられた。
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