2023 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌における新規PD-L1発現調節機構とその免疫回避としての役割の解明
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20K09179
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐野 由文 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (60322228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 倫久 愛媛大学, 医学系研究科, 講師(特定教員) (20709266)
岡崎 幹生 岡山大学, 大学病院, 講師 (50467750)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺癌 / PD-L1 / 免疫回避機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌の罹患率は年々増加傾向にあり、60歳を超えるとその罹患率は急激に上昇することが知られている。肺癌に対する薬物治療法は年々新たな手法が開発されているものの、根治に至る革新的治療法は未だ確立されていない。これまでがん細胞が発現するPD-L1は、T細胞が発現するPD-1と相互作用することでがん細胞自体がT細胞からの攻撃を回避することが知られており、肺癌細胞が発現するPD-L1の発現制御メカニズムを解明することは、免疫チェックポイント阻害薬を用いた肺癌治療にとって重要である。これまで我々は、Nedd8化シグナル阻害剤であるMLN4924がPD-L1の発現を亢進させることを発見してきた。今年度は、その分子機構を解明するために、MLN4924処理した肺癌細胞株における遺伝子発現を網羅的に解析した。PD-L1発現制御の上流シグナルとNedd8化シグナルが支配する遺伝子発現制御機構を明らかにするために、解析したデータをもとにpathway解析を行った結果、MLN4924処理で発現上昇する遺伝子の誘導には共通の転写因子が関係することがわかってきた。本研究により、Nedd8化の下流には本転写因子の活性化不活性化の制御機構があることが強く示唆された。現在その転写因子の機能的役割と前年度に明らかにしたインターフェロン依存性のPD-L1の発現誘導機構との違いについて、同定した転写因子に焦点を絞って解析を進めている。本転写因子の活性を制御する手法は、肺癌を標的とした免疫チェックポイントの治療効果を向上させる可能性があり、今後in vivoでの解析にて肺癌治療効果に対する転写因子の機能的評価を進める予定としている。
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Research Products
(1 results)