2022 Fiscal Year Research-status Report
Protein kinase Dの肺高血圧症への関与解明と核酸医薬による制御
Project/Area Number |
20K09225
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水野 祐介 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (80433192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 陽 横浜市立大学, 医学研究科, 客員講師 (00596413)
古賀 資和 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00637233)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺高血圧 / protain kinase D / 血管平滑筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
Protein kinase Dは細胞骨格、運動、増殖、DNA合成等で細胞内で主要な役割を担い、生理的、病理的にも多数の機能を担う。心血管障害への関与が報告されており、心肥大、心不全の新たな治療標的の一つとされている。一方、PKDの血管障害における役割は不明な部分が多い。我々はPKD活性が、PKCやROCK依存性経路とは独立したbranchを形成して血管収縮に関与していることを見出した。更に、肺高血圧患者の肺組織においてPKD活性の上昇が報告され、実験的高血圧動物の血管からもPKD活性上昇が報告されている。
我々は、正常血管平滑筋収縮のにおけるPKD活性化の関与とその機序について解明を行い、MYPT1リン酸化とactin重合化を介しPKDが収縮に関与していることを見出した。更に正常ラット、in vivo においてPKD阻害剤は血管抵抗と血圧を低下させたが、心拍出には影響は無かった。
我々は更に、モノクロタリン誘発肺高血圧ラット、培養肺血管平滑筋細胞等を用いて検討し、肺高血圧ラット肺血管において、PKDの発現と活性が亢進していることを見出した。またPKD阻害剤投与により肺血管弛緩と右室圧低下をきたすことが分かった。肺高血圧症発症・予防に対する、PKD活性抑制の影響を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々は、正常血管平滑筋収縮のにおけるPKD活性化の関与とその機序について解明を行い、MYPT1リン酸化とactin重合化を介しPKDが収縮に関与していることを見出した。一方で、この機序には細胞内カルシウム濃度の制御は関与していなかった。更に正常ラット、in vivo においてPKD阻害剤は血管抵抗と血圧させ低下させたが、心拍出には影響は無かった。これにより、血管抵抗と循環動態にPKDが関与していることが示唆された。 一方、モノクロタリン誘発肺高血圧ラットにおいては、PKDの発現と活性が亢進していることを見出した。またPKD阻害剤投与により肺血管弛緩と右室圧低下をきたすことが分かった。培養肺血管平滑筋細胞においてはもMYPT1がPKDのeffectorである可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
肺高血圧症発症・予防に対する、PKD活性抑制の影響を検討している。
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Causes of Carryover |
肺高血圧モデルラットにおける実験が行えていないたなかったが、動物モデルを用いたPKD阻害薬の肺高血圧抑制、治療効果をin vivo , in vitroで検証していく。
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