2021 Fiscal Year Research-status Report
a novel therapeutic agent for osteoporosis having both antioxidant activity and PDE inhibitory activity
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20K09474
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
天野 均 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (90212571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 詠子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10176612)
西川 恵三 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (30516290)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40272603)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ステロイド性骨粗鬆症 / TH / 抗酸化物質 / PDE阻害薬 / 骨形成 / 骨吸収 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、実験の中間年であったので動物実験を持ちいたin vivoの本実験を行って結果を得る予定であった。新型コロナ感染拡大の影響が、今年も続いてしまい、研究進捗に遅れを生じた。予備実験として in vivoにおけるTHの骨形成促進作用を示す至適濃度を探索するために野生型マウスの頭蓋骨欠損モデルを用いて予備実験を行った。骨欠損部位に0.525mgTHを1回投与したところ、欠損部を覆う新生骨が無添加の対照群に比べて多く形成された。配向性の高い層板骨が形成され、BMPにより誘導される配向性の低い無秩序な骨形成とは違った結果となった。THはヘリオキサンチン誘導体であるので、中枢神経に用いられた場合にGSK阻害作用があることが知られている。骨芽細胞に作用をさせた場合は、骨芽細胞のGSK3β阻害を誘導し、Wntシグナル亢進による骨形成の誘導も期待されることが示唆された。Wntシグナルは骨芽細胞の分化誘導には有効であるが、骨芽細胞の増殖には関与が少ないことも明らかになっている。以上のことから、THは成熟した骨芽細胞による骨形成を促進したものと示唆された。ところがTHには、骨芽細胞の増殖を伴わないためにPTHやBMPによる大量の骨形成を認めることが出来なかったものと考えられた。本実験では、THに加えて骨芽細胞の増殖を促進するPTHと併用を行う予定である。両薬剤の協力作用を生かし、配向性の高い骨質の良い骨形成をより多く促進するような結果を得たいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの感染拡大による蔓延防止重点措置も長期にわたり、ようやく動物実験計画書の承認がおり、予備実験を開始することが出来た。ところが、実験の解析に必須なin vivo μCT等の共同利用機器を使用するための講習が人数制限されてしまったため、利用できず本実験がいまだに開始できずにいる。今年中には必ず本実験を開始して、仮説を証明するために研究をスピードアップしていきたいと考えている。 またステロイド製剤を徐放性材に加工してもらう先が米国の企業に依頼しなくてはならず、輸入・通関手続きも遅延したが、ようやく入手することが出来たので、本実験になるべく早く着手する予定でである。
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Strategy for Future Research Activity |
THは、ヘリオキサンチン誘導体であるので、中枢神経に用いられた場合にGSK阻害作用があることが知られている。骨芽細胞に作用をさせた場合GSK3β阻害を誘導し、Wntシグナルの亢進による骨形成の誘導も期待されることが明らかになった。Wntシグナルは骨芽細胞の分化誘導には有効であるが、骨芽細胞の増殖には関与が少ないことが明らかになっている。そこで、PTH受容体を介して骨芽細胞の装飾作用が期待できるPTHとの併用実験を推進する。 THに加えて骨芽細胞の増殖を促進するPTHと併用を行う予定である。両薬剤の協力作用を生かし、配向性の高い骨質の良い骨形成をより多く促進するような結果を得たいと考えている。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の拡大のため研究活動が制限されたため。
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[Journal Article] Osteoclasts adapt to physioxia perturbation through DNA demethylation,2021
Author(s)
Nishikawa K, Seno S, Yoshihara T, Narazaki A, Kikuta J, Sakaguchi R, Suzuki N, Takeda N, Semba H, Yamamoto M, Okuzaki D, Motooka D, Kobayashi Y, Koseki H, Matsuda H, Yamamoto M, Tobita S, Mori M and Ishii M
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Journal Title
EMBO Reports
Volume: 6
Pages: e53035
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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