2022 Fiscal Year Annual Research Report
3次元オルガノイド培養を用いた難治性卵巣癌の個別化医療の構築
Project/Area Number |
20K09659
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
大道 正英 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10283764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
田中 良道 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10625502)
恒遠 啓示 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70388255)
佐々木 浩 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (80432491)
古形 祐平 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80829953)
田中 智人 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90411363)
藤原 聡枝 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
同意を得た卵巣癌手術検体のFFPE切片を用いて、抗CD24抗体による免疫組織染色をおこなった。CD24陽性率は漿液性癌で85%、粘液性癌で31%、類内膜癌で54%、明細胞癌で60%と、漿液性癌で特に高率であった。 卵巣癌オルガノイドの作製には、腸オルガノイドの作製法を参考にした。また、様々なサイトカインを添加し、培養液の確立を試みた。FGF-2およびEGF、Prostaglandin E2等を添加した培養液にて、オルガノイド作製の成功率を上昇させることができた。 オルガノイドからFFPE切片を作製し、手術検体のFFPE切片とオルガノイド培養組織から採取したFFPE切片の両者にH&E染色を行い、性質が維持・再現されていることを確認した。手術検体とオルガノイドのCD24強度の相関性を免疫組織染色にて観察したところ、手術検体でCD24陽性であったものは、オルガノイドにてもCD24発現が確認でき、一方、手術標本でCD24陰性であった検体では、オルガノイドにおいてもCD24は陰性であった。このことから、CD24の発現はオルガノイドにても維持されていることが確認できた。しかし、CD24発現強度は、手術検体よりもすべて弱い傾向にあった。 手術検体およびオルガノイド標本における遺伝子発現解析の比較検討を行うため、それぞれからDNA、RNAを抽出した。現在、これらに対し、次世代シーケンサーを用いたomics解析を行っているところである。
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