2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of deep learning based diagnostic support system for thyroid eye disease
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20K09804
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北口 善之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30772842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 良 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70301067)
長原 一 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 教授 (80362648)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スマートフォンアプリ / 深層学習 / 甲状腺眼症 / 画像収集 |
Outline of Annual Research Achievements |
深層学習を用いることにより、眼周囲写真から甲状腺眼症を専門医と同等の精度で識別できることを、第65回日本甲状腺学会で発表した。さらに、甲状腺眼症診療に欠かせない眼球突出度測定についても眼周囲写真から深層学習を用いることにより高精度で推定できることを、第3回日本眼科AI学会でも発表した。さらに、本研究で用いている手法を用いることにより先天性緑内障を眼周囲写真から鑑別するモデルについて、Scientific Reportsに投稿した(in press)。 本研究の最終目標は、深層学習のモデルをスマートフォンに実装することにより、専門医不在の状況下でも甲状腺眼症のスクリーニングができるようにすることである。スマートフォン画像を用いた判定を実現するためには、現在の一眼レフ写真を用いたモデルをスマートフォン画像を用いてファインチューニングすることにより深層学習モデルを最適化する必要がある。これを実現するため、2023年2月より、共同研究機関のオリンピア眼科病院とともに、スマートフォン画像の収集を開始した。 作成したモデルをスマートフォン上で動かす「エッジAI」の技術についても並行して実装が進んでおり、医療機器認定などの課題は残るものの、適切なモデルが作成され次第、スマートフォンアプリとしてのリリースが可能な状態である。当研究の成果により、甲状腺眼症の早期発見や効率的なスクリーニングができるようになり、斜視や失明などの後遺症防止に貢献することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
甲状腺眼症を鑑別する深層学習モデルを開発する、モデルの最適化のためスマートフォン画像の収集を開始するという点において、研究は予定通りに進展している。 また、作成したモデルをスマートフォン上で動かす「エッジAI」の技術についても並行して実装が進んでおり、適切なモデルが作成され次第、すぐにスマートフォンアプリとして実装することが可能な状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
スマートフォン画像の収集を引き続き進める。十分な精度を得るために最低限必要な画像は300枚程度と考えており、研究期間内に収集を行うことは可能と考える。また、甲状腺眼症の活動性、重症度、眼球突出度など、臨床上有用な項目を推定できるモデルの開発を進める。 開発されたアプリケーションは医療機器としてのカテゴリーに属するようになることが想定されるため、PMDAに相談を行った上で社会実装を行なっていく。
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Causes of Carryover |
現在投稿中の論文の投稿料のため。本年度もさらに学会発表および論文の投稿を行う予定である。
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