2022 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス遺伝子導入マウスによるシェーグレン症候群発症機構の解明
Project/Area Number |
20K09928
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
中山 亮子 鶴見大学, 歯学部, 助教 (50749843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 直行 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (20386080)
井上 裕子 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (50367306)
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634) [Withdrawn]
山崎 智恵 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (80817122)
尾曲 大輔 鶴見大学, 歯学部, 助教 (10608699)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / シェーグレン 症候群 / 唾液 / 女性ホルモン / OVX / EBウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題はEBウイルス再活性化の指標となるレポーター遺伝子(Zp-Luc)を導入したトランスジェニックマウスを用いて早期卵巣摘出によるシェーグレン症候群(SS)病態モデルを作出し、女性ホルモン低下によるEBウイルスの再活性化を介したSSの病態成立機序を解明することが目的である。 初年度はZp-Lucマウスに対し卵巣摘出(OVX)を施したSSモデルマウスで検討を行った。OVX群は偽手術群(sham)と比較して術後4週で唾液分泌の減少傾向を認めた。生後4週のマウスにOVX処置をした場合3週後に顎下腺組織にアポトーシスを生じるとされるため、OVXとSham群の唾液腺組織をTUNEL染色で比較したが、明確な違いは検出されなかった。術後12週間でOVX群はSham群と比較して有意な唾液分泌の減少を認めた(p=0.047)。また、唾液の質的な変化を評価するために、採取した唾液の成分については唾液中総タンパク質量をBCA法、α-アミラーゼ活性をCNP基質による比色法により測定した。結果、有意な差ではなかったものの唾液中総タンパク質量α-アミラーゼ活性ともにSham群と比較してOVX群で減少傾向が認められた。 次年度は初年度の実験で有意な唾液分泌の減少が認められたZp-LucマウスのOVX群とSham群について30週齢まで観察の後唾液腺を摘出し、その組織ライセートを用いてルシフェラーゼアッセイを実施したところ、OVX群の耳下腺組織においてEBウイルス再活性化因子(BZLF1)プロモーターの有意な活性増加を認めた。 最終年度は、SS様の唾液腺特異的自己免疫応答を誘導するためOVX処置に加えてマウス顎下腺の組織破砕液を免疫し、OVXによって自己免疫応答による唾液分泌量の低下が促進されるかどうかを観察した。観察途中で助成期間の終了となったが、引き続き観察を継続している。
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Research Products
(3 results)