2022 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌作用と石灰化作用を併せもつデュアルファンクショナル・ゼオライトフィラーの創出
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20K09966
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
新谷 耕平 朝日大学, 歯学部, 助教 (50824455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 克史 朝日大学, 歯学部, 准教授 (00322818)
川木 晴美 朝日大学, 歯学部, 教授 (70513670)
上野 恭平 朝日大学, 歯学部, 助教 (70837848)
玉置 幸道 朝日大学, 歯学部, 教授 (80197566)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ゼオライト / 機能性フィラー / イオン交換 / レジン / 吸着 / コンポジットレジン |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、ゼオライトをフィラーとしたコンポジットレジンの作製における条件の検討を行った。 まず、レジンとフィラーの親和性を高めるためにゼオライト粒子に対するシラン処理を行った。4a型ゼオライト1gに対し、γ-MPTSの濃度が1~5%になるように95w%エタノール水溶液を用いて希釈し、1時間攪拌したのち、定温恒温乾燥器で60℃、1時間乾燥させ、乳鉢にて粉砕し作製したのをシラン処理型ゼオライトフィラーとした。 次に、コンポジットレジンの作製を行った。多官能性モノマーであるBis-GMAとTEGDMAを7:3の重量比で混合し、光増感剤(CQ、0.5wt/%)、還元剤(DMAEMA、1wt/%)を加えて作製したマトリクスレジンにシラン処理を行ったゼオライトフィラーを等量混和することでコンポジットレジンを調製した。作製したコンポジットレジンの機械的強度を測定するため、試験片作製用金型(2×2×25mm)に填入し、照射域を3ブロックに分けて片面10秒ずつ照射し、硬化確認後、取り出し試料とした。曲げ試験ではマトリクスレジンのみ、シラン未処理ゼオライト含有コンポジットレジン、シラン処理ゼオライトコンポジットレジンの三種類を用いて測定した。 結果、ゼオライトフィラーを含まないマトリクスレジンのみのサンプルと比較して、γ-MPTSの濃度に関係なく、シラン処理したゼオライト含有コンポジットレジンにおいて機械的強度が向上した。一方、JIS規格に必要な数値は得られることができない試料もあった。これらは、シラン処理時間やゼオライトフィラー自身の透過性、試料作製における各々の含有量などが関わっていると考えられ、さらなる検討が必要である。
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