2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a novel oral cancer treatment using photodynamic therapy using blue light
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20K10127
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
吉野 文彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (20308307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 彩佳 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (00609414)
居作 和人 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (90257296)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 5-アミノレブリン酸 / 歯肉癌由来細胞株 / ヒト口腔扁平上皮癌細胞 / 鉄キレーター / プロトポルフィリンIX / フェノールレッド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,5-アミノレブリン酸 (5-ALA) を細胞に適用後に代謝変換されたプロトポルフィリンIX (PpIX) に対して光照射を行い,癌殺細胞効果を検討することである。 前年度までに,研究に使用する癌細胞である歯肉癌由来細胞株 (Ca9-22) およびヒト口腔扁平上皮癌細胞株 (HSC-3)に対する指摘 5-ALA 濃度の検討は終了しているが,PpIX 貯蔵が期待された濃度より低濃度であるため,まずこの問題を解決するため,鉄キレーターであるデフェロキサミン添加の影響を検討した。加えて,血清あり/なしによる細胞内 PpIX の濃度変化についても検討した。その結果,Ca9-22および HSC-3 の両細胞において,無血清培地でかつディフェロキサミン添加により優位な細胞内 PpIX の増加が認められた。この条件設定後,本条件が細胞増殖に与える影響を検討した結果,細胞増殖/細胞毒性アッセイキットの色素と培地に含まれるフェノールレッドが測定を阻害することが確認された。したがって,フェノールレッドフリー溶液を培地として使用することで,殺細胞効果を検討する諸条件が全て決定された。 これら,実験結果を踏まえ,現在光照射(青色:410 nm)による癌殺細胞効果の検討を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19 のため,試薬調達や細胞購入に時間を要し研究の開始が遅れた。加えて,本実験計画遂行に係る共同研究者の時間的制約のため,実験をするための時間が著しく減少し,研究計画が遅滞している。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro での研究完遂のための諸条件は全て得られている。したがって,次年度はCa9-22,および HSC-3 に対する光線力学療法の検討を実施する予定である。また,殺細胞効果はおもにアポトーシスを伴うものが予想されるため,抗腫瘍作用メカニズムの生化学的解析を実施する。加えて,光線力学療法の主効果を表す分子は活性酸素種であることも予想されるため,細胞内酸化ストレス解析を実施する。 最終的に,これら結果を統合し口腔領域癌への新たな応用方法を提案する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため,本来予定されていた旅費支出が大幅減となった。次年度は,社会的状況も緩和傾向があるため,研究計画に合わせ旅費支出を実施予定である。しかしながら,様々な物品が値上げ傾向があるが,社会的状況を踏まえ繰越額を総合し予算執行を実施する。
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Research Products
(1 results)