2020 Fiscal Year Research-status Report
miRNAが支配する骨・軟骨分化方向決定メカニズムの解明
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20K10178
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伏見 滋子 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (10850563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 敬介 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10325095)
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10803687)
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (70237535)
辻極 秀次 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70335628)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (70736537)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨 / 軟骨 / 分化誘導 / miRNA / Wntシグナル / BMP |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはすでにウサギ組織内にBMPとハニカムTCPで作成した特殊な環境下において骨組織と軟骨組織をシームレスに連続した状態で誘導することに成功している(シームレス骨・軟骨分化誘導モデル)。令和2年度はマウスを用いたシームレスな骨・軟骨モデルの作製を行った。これまでの研究で得られたウサギ組織内での骨・軟骨形成は特定の条件を満たすことで成立している。今回はマウスを使用して、安定的にシームレス骨・軟骨分化誘導モデルを作製することを目的に、これまでに明らかになっているウサギの実験条件を流用しマウス組織内にも同様な骨・軟骨シームレス組織が形成されることを確認した。ハニカムCTPは孔径の異なる種類を用い、濃度の異なるBMP-2を含侵させ同所性および異所性に結合組織内へ埋入し、骨・軟骨誘導をおこなった。これらの結果は学術誌上で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年は予定していたマウスを使ったシームレスな骨・軟骨形成モデルの作製を実施することができた。従来はウサギを使った実験系であったが、これによりマウスを使って同様の実験を再現することが可能となった。今後は様々な孔径を有するハニカムTCPをマウスの結合組織内へ埋入し、シームレスな骨・軟骨組織誘導に最適なハニカムTCPの孔径を決定する。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度に確立したマウスを用いたシームレスな骨・軟形成モデルをもちいて、様々な孔径を有するハニカムTCPをマウスの結合組織内へ埋入し、シームレスな骨・軟骨組織誘導に最適なハニカムTCPの孔径を決定する。また、実験で得られた組織を病理組織学的に解析し、In vitroの系では追及が困難な組織レベルでの環境と細胞の相互作用、骨軟骨関連因子の細胞分化における発現状況を確認し、どのような因子が環境選択的な分化に関与しているかを明らかにする。
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Causes of Carryover |
令和2年度は新型コロナ感染症の影響で計画していた実験に必要な材料の供給が少なくなっており、当初予定していた実験を全ておこなうことができなかった。令和3年度は昨年度に行うことが難しかった研究を追加で行っていく予定であり、そのための費用として次年度使用金額の大部分を使用することにしている。
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