2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of the new healthcare decision support system integrating multiple value-based criteria including cost-effectiveness
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20K10360
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
下妻 晃二郎 立命館大学, 生命科学部, 教授 (00248254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 信也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (10335599)
森脇 健介 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (10514862)
白岩 健 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (20583090)
星野 絵里 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (50598521)
兼安 貴子 立命館大学, 生命科学部, 助教 (90875923)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多基準意思決定分析(MCDA) / value assessment / value flower / 医療資源配分 / 医療経済評価 / 医療倫理 / 医療政策 / 意思決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
ここ数年、医療技術評価(HTA)の分野において、政策意思決定に用いる複数の多角的価値基準の選択と、それらの政策応用方法についての研究には、新たな潮流が生まれつつあるように見える。すなわち、従来、我々は、欧州を中心として研究が行われてきた、各ステークホルダーからの情報収集に基づく基準を組み合わせた、multi-criteria decision analysis (MCDA)と呼ばれる、半定量的な判定方法に注目をし、その基礎的、あるいは日本での応用可能性に関する研究を行ってきた。また、欧州を中心として開発された一つのMCDAツールである、EVIDEMの日本への応用の可能性を追求してきた。
一方で、近年、米国の医療経済学者や米国臨床腫瘍学会、あるいは医療用製品の産業界を中心としたグループが、最初は米国のみの動きであったが、その後国際医薬経済・アウトカム研究学会(ISPOR)の本体のtask forceに格上げされ、その中で欧州の学者も加わって議論を重ね、コンセンサスに基づく多角的価値基準について、例えば、value flowerというようなキャッチ―な図を作成することにより、従来MCDAの研究から得られていた優先度が高いと考えられていた基準だけでなく、新たに産業界の意思をより強く反映するような基準を加えてアピールが行われ始めている。
そもそも、政策意思決定に関する学問であるので、どのような政治的イデオロギーによって医療資源配分を行うか、という基本的な立場とそれに関連して、どのようなステークホルダーの意思がそれぞれどのくらい反映されるか、によって、本研究の結果は変わりうる。そのような世界的な動向を踏まえて、2021年度は、新型コロナ禍のために対面による国際学会活動や国内外のステークホルダーを巻き込んだ議論が十分に行えなかったところで、主に、座学による国内外の情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ禍の影響で、国際的、あるいは国内における対面による各ステークホルダーを交えた議論や情報収集、インタビュー調査等が十分行うことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度のまとめに書いたような、我々の研究グループあるいは国内の調査結果について、2022年度は順次複数の論文としてまとめて公表し、2019年度から日本でも始まった、医療技術評価の政策応用にどのように組み入れていくか、あるいは組み入れるにはどのような課題があるか、を整理し、それらの課題について基礎研究および応用研究を行う予定である。
同時に、2021年度研究実績の研究実績の概要にも記載した、米国の研究者や産業界を中心に行われている、産業育成促進という視点からの新たな多角的な価値基準が、日本の医療政策意思決定においてどのように組み入れられることが望ましいのか、あるいは不要なのか、についての検証も行いたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ禍の影響で、当初計画した、各ステークホルダーによる対面での議論やインタビュー、調査等が十分できなかった。
2022年度は、リモートによる議論やインタビュー、調査等だけではなく、対面による新たな調査等を行う予定である。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Cost Effectiveness of Trastuzumab With or Without Chemotherapy as Adjuvant Therapy in HER2 Positive Elderly Breast Cancer Patients: A Randomized, Open Label Clinical Trial, the RESPECT Trial2022
Author(s)
Yuki Takumoto, Takeru Shiroiwa, Kojiro Shimozuma, Hiroji Iwata, Masato Takahashi, Shinichi Baba, Kokoro Kobayashi, Yasuhiro Hagiwara, Takuya Kawahara, Yukari Uemura, Hirofumi Mukai, Naruto Taira, Masataka Sawaki
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Journal Title
Clinical Drug Investigation
Volume: 42
Pages: 253-262
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Impact of chemotherapy on cognitive functioning in older patients with HER2-positive breast cancer: a sub-study in the RESPECT trial.2021
Author(s)
Yasuhiro Hagiwara, Masataka Sawaki, Yukari Uemura, Takuya Kawahara, Kojiro Shimozuma, Yasuo Ohashi, Masato Takahashi, Tsuyoshi Saito, Shinichi Baba, Kokoro Kobayashi, Hirofumi Mukai & Naruto Taira
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Journal Title
Breast Cancer Res Treat
Volume: 188
Pages: 675-683
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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