2021 Fiscal Year Research-status Report
A multicenter study of influenza epidemiology with patient registry
Project/Area Number |
20K10546
|
Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
都築 慎也 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国際感染症センター, 応用疫学研究室医長 (60634912)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新庄 正宜 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20276314)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | インフルエンザ / ワクチン効果 / COVID-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、2020/21年シーズンにインフルエンザの検出がほとんどなかったことから、1)2019/20年度までデータベースから小児罹患者を抽出し、そのワクチン接種の有無を含めた入院リスク因子を調査した(N=13,040)。低年齢、寒冷地域、呼吸器疾患、異常行動言動、痙攣が因子であることが判明した(J Infect Chemother. 2021 Dec;27(12):1735-1742.)。2)2013/14-2020/21(実質は~2019/20)年シーズンの小児のインフルエンザワクチン効果が有意であることを証明し、その内容を投稿中である(N=29,400)(2021/3/31時点)。 またCOVID-19流行下におけるインフルエンザ症例の減少のみならず、我々の行動様式も大きく変化したため、これを捕捉することが今後インフルエンザの疫学を考慮する上で重要になると考えられた。そこで当初の計画を変更し、まずCOVID-19ワクチンの日本における最適な配分を検討した。死亡者数を減少させる上で高齢者に優先的に接種することの重要性が示唆された(medRxiv. 2021 DOI:https://doi.org/10.1101/2021.04.16.21255649)。さらに質問票調査を実施し、日本におけるヒトとヒトの接触頻度がどのように変化したかを評価した。成果についてはベルギー・アントワープ大学との共同研究として論文化し、Peer reviewed journalに投稿予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の出現により研究計画の変更を余儀なくされていることを考慮すると、上記の区分で研究計画の進捗を評価することは難しい。しかし今年度も一定の研究成果を得ているため上の評価とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き我が国におけるインフルエンザの症例数を注意深く観察する必要がある。患者数がCOVID-19流行以前の水準まで増加するようであれば、当初予定していた計画に沿って研究を進める。 しかしここ二年ほどのCOVID-19の流行、それに伴うインフルエンザ患者数の減少を鑑み、インフルエンザ患者数が十分でない場合はインフルエンザとCOVID-19の比較、ヒト-ヒト間の接触頻度の変化を定量的に評価し、将来のインフルエンザ疫学研究に資する成果を世に問うこととする。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行に伴う計画変更のため。
|
Research Products
(3 results)