2020 Fiscal Year Research-status Report
人工呼吸器装着場面における看護師の習熟度による観察の特徴
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20K10607
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
岡根 利津 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (90823930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智之 三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (40588183)
齋藤 真 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70178482)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 眼球運動 / 観察 / 人工呼吸器 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、実験準備として①実験設定の確定、②倫理審査会の承認、③予備実験、④研究参加者の募集を計画していた。 ①実験設定の確定については、助成金により購入した眼球運動測定装置(Nac社、EMR-9)を用いて基礎実験を行い、観察対象までの視距離の変化や眼球の上下および左右の運動に伴うデータへの影響について検討した。眼球運動測定装置を装着した対象者と観察対象双方の動きに伴う視距離の変化はデータの精度に影響するため、より精度の高いデータを収集するためには視距離とキャリブレーション距離を適切に設定する必要性があることが把握できた。また、視距離が近い場合には対象者の視野が視野カメラより広範となるため、エラーが生じやすいことも把握できた。今回得られた知見を実験プロトコルに反映し、欠損データを最小限にしデータ収集の精度向上につなげていく。また、観察課題の作成については、COVID-19の影響を受け県外への移動制限があったことに加え、人工呼吸器などの医療機器の確保や臨床の看護師への協力要請が困難な状況であったため、今年度の実施には至らなかった。2021年度のCOVID-19の感染拡大状況を見極めながら適宜進めていく。COVID-19の影響を受け、実験設定の確定に至らなかったため、倫理審査の承認および予備実験等、その他の計画の実施には至らなかった。 本研究は、量的手法と質的手法を組み合わせて行うMix methodsを用いて観察を明らかにしようとしており、質的手法として使用する計量テキスト分析について、眼球運動測定から得られた量的データとの組み合わせについて、現在検討を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大の影響を受け、県外への移動制限があったこと、そして人工呼吸器などの医療機器の確保や臨床の看護師への協力要請が困難な状況であったため、観察課題の作成について実施が遅れている。そのため、その後の計画の進捗にも影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に計画していた倫理審査会の承認、予備実験、研究参加者の募集遅れについては、2021年度のCOVID-19の感染拡大状況およびワクチン接種の進捗状況を見極めながら適宜進めていく。本研究では、研究参加者の募集対象がCOVID-19の感染患者に対する看護を提供している施設が多いため、医療現場の状況および対象者の心身の状態を最優先に考慮しながら時期を検討していく。
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Causes of Carryover |
今年度は、予備実験が行えなかったため予備実験に必要となる旅費および人件費等に余剰が生じた。予備実験は次年度実施予定であるため、実施する際に計画に沿って予算を使用していく予定である。
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