2022 Fiscal Year Annual Research Report
瞳孔異常の早期発見につながる観察方法に関するエビデンスの確立
Project/Area Number |
20K10624
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
川西 千惠美 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (40161335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 直美 関西福祉大学, 看護学部, 助教 (40764890)
掛田 崇寛 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (60403664) [Withdrawn]
福岡 泰子 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (60410205) [Withdrawn]
西村 夏代 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (60553980)
永田 文子 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (30315858)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 瞳孔測定 / 定量的瞳孔測定 / 予後予測 / エビデンス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は就業している臨床看護師の瞳孔測定に関する経験と自信度、自信度に関連する要因、および定量的瞳孔径測定がどの程度普及しているのか明らかにすることを目的としたWeb調査研究を実施した。質問項目は、基本属性、瞳孔測定の経験の有無、延べ回数、瞳孔測定方法、器械による定量的瞳孔径測定の有無、手動で瞳孔測定を実施した時の正確性の自信度、日本蘇生協議会が心拍再開後72時間以降に定量的瞳孔径測定の使用を「弱い推奨」としていることを知っているか、等であった。 看護職6000人余りの、有効回答率は約25%であった。対象者の平均年齢は47.4歳、平均臨床経験年数は21.7年であった。手動での瞳孔測定の経験がある人は全体の約55%で、測定延べ回数経験は100回以上が50%以上であった。経験診療科では複数回答で多い順に内科、脳神経外科、救急であった。日本蘇生協議会が心拍再開後に定量的瞳孔径測定の使用を「弱い推奨」としていることを知っていた人は回答者全体の15.6%で、定量的瞳孔径測定を経験したことがある人は3%以下であった。手動での瞳孔測定の自信度は6段階で平均3点台であり、約4割が「やや自信がない」「全く自信がない」との回答であった。自信度との関連では年齢と臨床経験では有意差は見られず、瞳孔測定の延べ回数では有意差がみられた(p=.000)。 臨床経験年数が平均約20年の豊富な臨床経験を有する看護師の集団であったが、瞳孔測定を実施した経験がある看護師は約半数であった。瞳孔測定の回数をこなせば自信がつくことが明らかになったが自信度は6段階中平均で3点台であるため、瞳孔測定に関して院内研修等学習の機会が必要であると思われた。 実際の看護師の瞳孔測定の自信度は6段階中3点台であったことから測定のエビデンスがないことが自信につながらず、定量的瞳孔径測定などの周知も必要であることが明らかとなった。
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