2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K10683
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
社本 生衣 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40593512)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
水野 暢子 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (80338201) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 頭部浴 / 生理的指標 / 汚染除去 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,頭部を湯に浸水させておこなう頭部浴洗髪を新たな看護ケアとして提案したいと考え,その効果について検証を行うことを目的に実施した.ベッド上で頭部を浸水しながら洗髪を行う頭部浴洗髪方法について,汚染除去効果,心身への効果及び影響について検証を行った.結果,洗浄効果は,従来の洗髪用具を使い,湯を流しながらの方法と比較し頭部を浸した方法の方がATP(Adenosine tri-phosphate:アデノシン三リン酸)および皮脂量(Triglycerides(TG):トリグリセライド)は有意に減少し汚染は除去されやすかった.また,自律神経機能活性度(LF:Low Frequency/HF:Hi Frequency),唾液アミラーゼ,血圧等の生理的指標及び心理的指標も頭部を湯に浸水させておこなう頭部浴洗髪の方が有意に安定していた.本研究で使用した洗髪システムは常に湯を循環させているため湯が冷めることもなく,さらに程度な湯の揺れを作ることができた.そのため,生理的及び心理的な安寧が生まれたと考え,汚染除去についても湯をため頭髪を揺らしながら実施することで効果的に汚染を除去することができたと考える.また,洗髪によっておこる気化熱が原因の寒気による苦痛や身体的影響については解決できる方法であると示唆した.しかし,湯が常に循環せず溜めているだけでの頭部浴では,循環させている場合と比較すると生理的および心理的効果は低くなり,気化熱の影響を受けると考える.今後は,早期に湯循環式洗髪システムを製品化することと湯を溜めただけの場合の効果的な頭部浴方法を構築することを今後の課題と考える.
|