2020 Fiscal Year Research-status Report
多職種協働でのチーム内の葛藤認知が視点取得と対処行動をへて医療の質に及ぼす影響
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20K10685
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
林 智子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (70324514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井村 香積 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00362343)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 集団内葛藤 / 回復期リハビリテーション病棟 / 医療チーム / 看護師 / リハビリセラピスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、医療チームでの集団内葛藤(課題葛藤と関係葛藤)、視点取得(他者・自己)、葛藤対処行動(統合的・回避的)、チーム医療の質を測定し、集団内葛藤が及ぼす影響を明らかにする。 研究1は、回復期リハビリテーション病院での多職種協働チームにおける看護師およびリハビリセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が認知する集団内葛藤と対処行動の関連と職種による違いを明らかにすることを目的とした。東海および近畿地方の回復期リハビリテーション病棟をもつ93病院に研究への依頼文を発送し、38病院から承諾を得た。38病院の看護師578名、リハビリセラピスト560名の計1138名に配付し、487名から回答を得た(回収率42.79%)。調査内容は以下の①~⑦であった。①職種、チームに所属するメンバー、リーダー役割、職種としての経験年数、チームでの経験年数、性別、病院の設置主体、病院の病床数、②チームメンバーの意見を一致させる機会(自由記述)、③所属するチームでの集団内葛藤の有無(有の場合はその内容と対処行動)、結末(自由記述)、④集団会葛藤尺度(村山・三浦,2014)で、関係葛藤2項目、課題葛藤2項目からなり、所属する医療チームで普段感じている程度、⑤集団内葛藤対処尺度(村山他,2005)で、所属する医療チームで普段行っている程度、⑥多次元共感性尺度(鈴木他,2008)で、視点取得5項目、自己指向4項目、他者指向5項目、所属チームで普段感じている程度、⑦集団内討議における課題葛藤処理方略尺度(村山・大坊,2004)で、他者理解4項目、徹底討論4項目、意見調整4項目、所属するチームで普段感じている程度。現在、データ入力・データ分析を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、研究倫理審査が遅くなり、昨年5月に申請したものの、認可が降りたのは10月となった。そのため、それから病院への依頼、承諾を得られた病院への質問紙送付となり、質問紙の回収が2~3月となってしまい、現在、データ入力とデータ分析を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析を早急に行い、論文執筆に移る。さらに、研究Ⅱの研究倫理審査を早急に提出する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、学会発表等ができなかったため、旅費を使用しなかった。本年は、オンラインの学会等を含めて参加していきたい。
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