2021 Fiscal Year Research-status Report
精神科看護師への「患者の権利」を守るための教育プログラムの開発
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20K10717
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
戸田 由美子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (60325339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 宏公 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (00825531)
山田 浩雅 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (60285236)
牛島 佳代 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (10336191)
兒玉 善明 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (10909708)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精神看護 / 患者の権利 / 看護倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に精神科看護師の患者の権利に対する質問紙による実態調査を実施した。【方法】精神科病院の看護師1,500名を対象に、無記名自記式質問紙調査を行った。質問内容は、基本属性、患者の権利研修の受講の有無、患者の権利の認識17項目、その実践18項目である。分析方法は、患者の権利の認識、その実践の実態把握は、5件法で回答を求め、項目毎に平均値と標準偏差を算出した。患者の権利研修の受講の有無で、患者の権利の認識と実践に差が生じるかどうかを検討するためMann-WhitneyのU検定を用いた。 その結果、750名から調査用紙を回収し、728部が分析対象となった。男性324名、女性404名で、年齢は20~50歳代、精神科看護経験年数平均13.6年。患者の権利研修の受講経験、有75.4%、無22.9%であった。受講経験の有無により、患者の権利の認識は、「入院を決定する際の患者の意思の尊重」「看護師は患者の代弁者だと思うか」「看護チーム内で患者の権利を話題にするか」「他職種間で患者の権利に対する考え方に相違があるか」「病棟で患者の持ち物を預かるとき理由を説明するか」の項目で有意差があった。「入院を決定する際の患者の意思よりも家族などの意思の尊重」「患者の権利を守りたくても守れないときがある」「患者の権利を守ることで患者の自律性は向上すると思う」の項目で有意差がなかった。患者の権利の実践は、「患者との患者の権利についての話し合い」「退院支援時のカンファレンスへの患者家族の参加」「看護計画を患者と一緒に立てる」「立案した看護計画を患者に説明」「患者が医師や家族に対して自分の意思を表出できるように介入する」「患者の家族に患者の権利が守れるよう介入する」の項目で有意差があった。一方、「外出・外泊・退院などの最終決定は患者がするか」「地域住民に対して患者の代弁者となる」の項目で有意差はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、質的研究、量的研究から見出された結果を基に教育プログラムを開発し、6月にプレテスト、9から10月に本調査をする予定で、当初は、5~6月あたりで本調査であったため、予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
質的研究、量的研究から見出された結果を基に教育プログラムを開発し、6月にプレテスト、9~10月に本調査を実施し最終評価を本調査より3ヶ月後に実施し、教育プログラムの有効性を検証する。その後、最終的に教育プログラムの最終版を提示する予定である。今年度中に計画は遂行されると考える。
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Causes of Carryover |
教育プログラム作成に向けて、専門家会議、プレテスト等の実施が全て最終年度にずれ込んだため、次年度使用が生じた。専門家会議(5名の外部メンバーとともに実施)はプレテストの前後と本調査終了後の計3回実施し、外部メンバーに対し3回分の謝金を支払う。またプレテスト(2回の講義と1回の演習)とその実施前後に質問紙による評価表の記入を実施する予定であり、その協力者に対しても謝金が発生する。
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Research Products
(2 results)