2020 Fiscal Year Research-status Report
医療観察法通院処遇対象者への訪問看護における看護実践指針の開発
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20K10735
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
奥田 淳 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50382320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 順三 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50159555)
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80453223)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医療観察法 / 通院処遇 / 訪問看護 / 看護実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は医療観察法通院処遇対象者への訪問看護における課題を解消するために、看護実践指針を開発することを目的としている。 研究の第1段階として、医療観察法通院処遇対象者への訪問看護における課題に対して、課題を解消するための対策を明らかにすることを目的とした。医療観察法通院処遇対象者への訪問看護において、対象者の観察や評価の課題、再他害行為防止支援の課題、社会復帰支援の課題、処遇制度に基づいた支援提供における課題、通院処遇対象者の訪問看護を受け入れるうえでのマネジメントの課題が明らかにされている。 本年度は、これらの課題を解消するための方策を明らかにするために、以下を実施した。 ①司法地域精神保健における課題や支援方法、支援の効果に関する国内外の文献を検索し、文献を整理しレビューをおこなった。 ②医療観察法訪問看護において、幅広い体験があり専門的知識を有した看護師を研究対象として、インタビューを実施することとした。インタビューは、訪問看護における課題の具体例を説明し、それらの事例の体験の有無を聴いたうえで、様々な課題に対して、どのような対策を講じているか、どのような看護実践をおこなっているか、対策を講じた結果どのような結果に至ったかを主な内容とした。プレテストをおこないインタビューガイドを完成させた。研究対象となる看護師が所属する施設へ研究の説明をおこない、研究の協力を得た。研究協力の同意が得られた施設の看護師に研究の説明をおこない、研究協力の同意を得た。同意が得られた順に、研究対象者にインタビューガイドを用いてインタビューを実施した。研究対象者からのインタビューの結果は、逐語録にし質的帰納的分析により分析をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の本年度の予定において、研究対象となる看護師が所属する施設から研究協力の同意が得られたことと、研究対象となる看護師数をおおむね確保することができた。研究対象者へのインタビューを実施することもできている。また、インタビューから得られたデータについては分析が終了している。以上よりおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の第1段階を完成させる。そのために、引き続き研究対象候補となる施設に研究協力の依頼をおこない、研究対象となる看護師を確保する。看護師にインタビューを実施し、データの分析を完成させる。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染予防のために施設への研究協力のための説明や研究対象者へのインタビューがICTによる遠隔通信でおこなったため、当初予定していた旅費にかかる費用が不要になった。 次年度はCOVID-19感染予防のために、引き続きデータ収集をICTによる遠隔通信でおこなう予定である。また、研究分担者との研究の会議も遠隔通信でおこなう予定である。そのため、遠隔通信をおこなうためのIT機器やセキュリティソフト、遠隔通信をおこなうための周辺機器を購入することを予定している。
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