2021 Fiscal Year Research-status Report
様々なライフステージにあるがん患者へのACP看護実践モデルの構築
Project/Area Number |
20K10762
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
林田 裕美 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (10335929)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳岡 良恵 大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (30611412)
田中 京子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (90207085)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | アドバンスケアプランニング / がん患者 / ライフステージ / 看護実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度:全体の研究目的の1)様々なライフステージにあるがん患者への施設内がん看護エキスパートアース、および在宅看護職者によるアドバンスケアプランニング(以下、ACP)の実践について明らかにする(2020~2021年度)を遂行した。 概要:研究対象者)近畿圏内のがん患者と接する機会があり、ACPを実践したことのあるがん看護専門看護師、またはがん看護関連分野(緩和ケア・がん化学療法看護・乳がん看護、がん放射線療法看護・がん性疼痛看護・その他)の認定看護師などのエキスパートナース22名。データ収集方法)半構造化面接法で、事前に対象者が想起した事例の概要とACPの実践(ACPを進める際に用いる判断・技術・態度)について、インタビューガイドを用いて、1人45~60分程度、対面またはWeb会議システムを用いて面接した。自記式質問紙法で、対象者の背景(年齢、職位、看護師経験年数、がん看護経験年数、認定資格、認定後の年数、ACPに関する研修などの受講、ACPに関する講義等の実施状)の情報を背景調査用紙を用いて収集した。データ分析)想起された事例患者をライフステージ別(AYA世代、壮年期、老年期)に分け内容分析を実施した。分析にあたっては、質的研究を実施したことのある研究者間で分析途中で検討を行い、信用性確保に努めた。結果)AYA世代がん患者へのACP実践では、ACPを実践するまでの準備段階における実践が多くみられた。壮年期では直接的に疾患や予後について話しており、老年期では患者自身の価値を家族とともに確かめながらACPを実践していた。これらの結果について成果発表を行った。また、在宅看護職によるACPについてデータ収集開始の準備を整えた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19が収束せず、施設内がん看護エキスパートナースへのデータ収集に時間を要したため、データ分析が遅延した。データ分析において臨床現場のがん看護専門看護師の意見を求めたが、臨床現場の混乱もあり、円滑に行えなかった。また、在宅看護職によるACPの実践のデータ収集についても、COVTD-19収束のタイミングがはかれず、開始の準備が遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度:研究目的1)の在宅看護職のACPの実践については、令和3年度末にデータ収集のための準備を整えた。数名の対象者も確保できており、対面だけでなくWeb会議システムを用いながらデータ収集・分析を行う。令和4年度後半~、研究目的1)の結果をもとにして、研究目的2)看護師のACP実践評価表を開発に取り掛かり、それ以降、研究目的3)評価表を用いて看護師によるACP実践状況の評価と、目的4)様々なライフステージにあるがん患者へのACP看護実践モデルの構築に着手する。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の収束が見通せず、成果発表や資料収集のため予定していた学会参加がWeb参加になったため、旅費が執行できなかった。今後もCOVID-19の状況によっては集合での参加が難しいと考えられるが、可能な限り参加していく。また、研究支援員を雇用がしなかったため、謝金の執行ができなかった。令和4年度のデータ収集が進み次第、支援員の雇用を進め、執行していく。
|
Research Products
(4 results)