がん薬物療法における災害看護実践シミュレーション教育プログラムの開発

2022 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K10806
• Research Institution: Fukushima Medical University
• Principal Investigator: 菅野 久美 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (20404890)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 今津 陽子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (60782670)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: がん薬物療法 / 災害 / 看護実践 / シミュレーション教育

Outline of Annual Research Achievements

災害発生時にがん薬物療法に携わる看護師には，患者の生命の危機や抗がん剤暴露の危険性の判断，対応の即時性および適切性が加わる高度な看護実践能力が求められる．本研究の目的は，地震災害を想定した看護実践シミュレーション教育プログラムを開発し，その効果の検証である．
2022年度は，地震災害初期対応シミュレーション教育内容および評価方法とともに，研修会開催条件について，下記の通り具体的に検討をした．
前年度の国内外の文献検討の結果となる８つに分類＜災害時の対応全般に関する知識＞ ＜学習内容と習熟度＞ ＜災害時の対応への関心・意識＞ ＜災害時に看護師の行う役割＞ ＜災害時に期待される自身の行動＞ ＜行動化への自信・自己効力感＞ ＜学習・研修会の満足度＞ ＜学習・研修会に対する感想＞に基づいて，がん薬物療法に携わる看護師の災害初期対応能力に特化した具体的な評価項目および教育プログラム全体の検証について検討した．
さらに，対面型集合教育研修の具体的な開催に向けて，研究者所属する附属病院との準備調整を行った．これにより，開催時期を新型コロナウイルス感染症の５類感染症移行後としたため，補助事業期間延長を申請し承認を得て2023年度実施予定である．

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本プログラムは，対面型の集合教育研修として計画されたものであり，COVID-19感染拡大にともなう緊急事態宣言と重なり中止となっていた．感染予防対策も考慮し，遠隔での教育研修として具体的な方法の検討をしていたが，新型コロナウイルス感染症の５類感染症移行も鑑み、当初の対面型の研修の可能性を検討していたために時間を要した．

Strategy for Future Research Activity

2023年度に補助事業期間延長を申請の承認を得ることができたため，研究対象候補施設(現時点で3か所)との調整をはかり，当初計画していた対面型の研修会の開催・データ収集・分析を実施予定である．

Causes of Carryover

これまで感染症対策のため実施できていなかった対面型研修(2～3回予定)の開催とデータ収集・分析など研究遂行に計画している。